お客さんに何かを売る時に、
お客さんがあなたの商品を買ったら、あなたの勝ち。
お客さんがあなたの商品を買わなかったら、あなたの負け。
みたいな勝負をお客さんとしている人が多い。
こういう風にすると、お客さんも自然と「私は負けないよ」と構えてしまう。
そうではなく、あなたはお客さんを勝たせる為の軍師であり、味方であった方がいい。
お客さんと戦ってはダメなのである。
お客さんが良くなることが、お客さんが勝つということであり、同じチームであるあなたも同時に勝つということ。
その時に、「お客さんを勝たせる」というゴールがあれば、あなたの商品が売れなくても勝てるのである。
どういうことかというと、商品が売れれば確かに嬉しいし、収入も上がる訳だが、売れたからといってお客さんが「騙された」とか「こんなのが欲しかった訳じゃない」とか言われると残念なものですし、お客さんのためにならないと分かっていて売るというのを出来る人はなかなかいないし、出来ても気持ちのいいものではありません。
これとは反対で、商品は売れても売れなくても、お客さんの自己実現のお手伝いを出来れば、「あなたのおかげで良くなりました」とか「商品を買ってないのにこんなにしてもらって」というお話を聞くと嬉しくなるし、気持ちがいいものです。
結局、お客さんが喜んでもらえると自分も嬉しいわけ。
お金がもらえたら更に嬉しいのだが、お金をもらわない時でも自分が「嬉しい」感情を得ることができる。
「でも、商品が売れないとお金がもらえないじゃないですか」
と言いたくなると思いますが、それについてはその通りです。
ただ、先に書いてあるようにお客さんにとって、あなたの扱っている商品を買う事がお客さんを勝たせる時とそうではない時がある。
全員があなたの商品を必要としているわけではないし、必要としていないわけでもない。
という事は、売れる時もあるし、売れない時もあるということ。
でも、多くの人は「売れないとダメだ」と思っている。
だから、ついついお客さんと戦ってしまい、それを察知したお客さんが「負けないよ」と構えた結果、売れる相手でも買わなくなってしまう。
戦うことで売れる確率を下げてしまっているのです。
戦っているので、売れなかったらあなたは負けるわけ。
負けが続くと、次に一歩踏み出すのがすごく辛くなる。
また断られるのが怖いし、お客さんに嫌な顔をされると傷ついてしまう。
結局、「不安」や「不満」といった「不」の要素ばかりが溜まってしまう。
売れたとしても、お客さんのためにならないのを分かって売った時は、なんらかの違和感がある。
それも「不」の要素なのだが、それが溜まるとエネルギーが出ないのである。
戦っていると、勝ったとしても「不」の要素が溜まる時があるのです。
では、「お客さんを勝たせる」というゴールをあなたが設定して動いているとどうか?
これも一緒で、商品が売れる時もあれば売れない時もある。
でも、お客さんに商品が売れた時も売れなかった時も「お客さんを勝たせる」ように動いているので、どちらの場合でもお互い勝つことができる。
勝たせようと動いているので、お客さんはあなたと話をしている時に構えないから、あなたの商品がお客さんの勝ちに繋がるのであれば買うのです。
お客さんと戦っていた時は、お客さんは構えてしまうので売れるものも売れなくなるのに、勝たせようと動くと簡単に売れる。
でも、稀にあなたの持っている知識や人脈を駆使しても、お客さんを勝たせることは出来ない時もあるが、間違ったものを勧めたら確実に負けるわけなので、わざわざ勧めない。
だから、あなたと関わって負けることはないのである。
負けた時に、「不」の要素が溜まるのだから、負けないことであなたも「不」の要素は溜まらないのである。
負けないのであれば、お客さんと会うことも怖くないし、次の一歩がすごく踏み出しやすくなる。
お客さんを勝たせるというゴールだと「売れないとダメだ」というのがなくなるわけ。
結局、全ての人に必要な商品はないので、何度も言いますが売れる時もあれば売れない時もある。
だから、売れてもいいし売れなくてもいいのである。
でも売れるように努力をする。
戦っている人は、お金をもらわないと「嬉しい」という感情は得られないと思っていますが、お客さんを勝たすことでお金を介さずとも「嬉しい」という感情を得られるのである。
お客さんと会うと「嬉しい」という感情を得られるのであれば、どんどんお客さんと会いたくなるので、お客さんの数が増える。
更に、戦っていた時よりも確率も上がる訳なので、お客さんの数が増えて、そのお客さんに売れる確率が上がるのだから、売り上げが上がるのは当然。