こんにちはー!

 

突如として世の中に放たれたエスに

興奮がやまない朔でーーーす( ;∀;)!!

にゅす担の皆様生きてますかー!?


サムネだけで既にかっこいい…_:(´ཀ`」 ∠):


早くかき混ぜられたいので

旦那様はお疲れかと思われるので

早く眠られたらいかがですか?(∩´∀`∩) ←酷い嫁

 


さてさて気がついたら!

なんともはやゴチ23シーズンが開幕ナイフとフォーク

松下さんがいない悲しみを乗り越え…

まっすー頑張ってね💛💛💛

コミュ症コンビ嬉しいよぉー💕

松下さんは早くゲストで来てくださーい💙



そして遅れましたが…

慶ちゃん入所記念日おめでとう💜


慶ちゃんが

「俺は今幸せだよ」

って言ってくれては幸せです( ;∀;)✨


慶ちゃんは慶ちゃんらしくありのままで。

これからもずーっと応援させてください💕





さぁ…そんな中朔の頭の中は

まだまだクリスマスモードクリスマスベル

NEWS小集会から始まった

シゲくんとの妄想ストーリーを

カキカキしてみましたクリスマスツリーグリーンハーツ

 

「はぁっていうゲーム」でのセリフと

シゲからクリスマスプレゼントを

貰ったことで(※貰ってはいない)

妄想が止まらなくなりまして…(*/ω\*)💕

 

 

※基になった『NEWS小集会』のレポは

こちらの記事よりどぞ↓

 

 

駄文ですが『NEWSに恋して』風妄想。

宜しければお付き合いください(。-人-。)

※お子ちゃま発想の上やたら長文です。。

 

 

 

 

ではでは早速(*・ω・)ノ

 

 

 

 

 

 

 

シゲアキに恋して

~クリスマスデート編@NEWS小集会~

 

 

 

 

【設定】

・企画部で働いている私。

・シゲは営業部のエースとして活躍中。

 優秀さとその超絶イケメンな顔立ちから

 会社の中で抜群の人気と知名度がある。

 だが冷静な判断力とニコリともしない

 クールさから冷徹な印象が強く

 周囲からは「氷温王子」と呼ばれている。

 

 

 

~~~

ある日部長に話があると呼び出され

その内容を聞いた私は驚きの声を上げた。

 

 

「…えっ!?

加藤さんが異動?なんで!?」

 

「詳細なことまではわからないけれど

本人の希望みたいだよ」

 

「そう…なんですか…」

 

 

加藤さんは営業部に所属していて

常にトップの売上を上げている人物だ。

仕事も非常に丁寧でお客様からの信頼も厚い。

 

更に信じられないイケメンなことで評判で

その人気っぷりは他部署にいる

私の所にまで届いている。

 

そんな加藤さんが

花形である営業部から異動なんて。

全く理由が想像つかない。


それもここ企画部を希望し

希望通り配属されることが決まったらしい。


 



「じゃあそういうことで…。

加藤のことよろしくな」

 

「……え?」

 

「加藤に色々、教えてやってくれ。

あっ、今日の午後にはこっちくるから」

 

「えっ…えぇーーー!?」

 

 

部長からの指示に

私は思わず絶叫した。

 

加藤さんは本当に優秀な営業マンで

仕事がそれはもうデキル人。

一方で私はまだまだ

一人前ともいえないただの平社員。

 

 

そんな私が、加藤さんに教えるなんて…。



絶対、無理!!

 


厳しい難題を突きつけられて

私は朝から頭を悩ました。

 




その日の午後、

加藤さんは本当にやってきた。


しかも鉄仮面かと思うぐらい

感情を一切見せない無表情で

愛想笑いのニコリもない。

 

部長から紹介されて私が挨拶しても

こちらの目を見ようともせずに

軽く頭を下げて一言だけ言った。

 

 

「よろしくお願いします」

 

「は、はい…こちらこそ…」

 

 

なんて淡白な…と思いながらも

つい見惚れてしまう程

美しいその横顔。

 

 

 

 

正に、氷温王子…ーーーー

 

 

 

 

それが、シゲくんとの出会いだった。

 

 

 

 

最初は正直とっつきにくくて

その優秀さと美貌から

別世界の住人だと思っていた。

 

それに部署が変わろうと

シゲくんはやっぱり仕事ができて。

自分が教えることなんて

ほとんど何もない。

それどころか指摘されることも多々あって…。

 

自分とシゲくんの差にへこんだり

自己嫌悪に陥ったりもしたんだけど。

でも、シゲくんと一緒にいるうちに

少しづつシゲくんのことがわかってきた。

 

営業部にいたのに人見知りだったり

自分の気持ちを押し殺して

仕事や周囲の事を優先にしたり。

 

シゲくんの色んな面が見えてきて

当時あった冷徹なイメージなんて

いつの間にかすっかりなくなっていた。

 

几帳面だけどどこか雑で

不器用だけど、実はすごく優しくて。

 

シゲくんの笑顔を見つけてからは

よりシゲくんに惹かれていった。

 

お昼にランチに行ったり

夜は一緒に食事に行ったり。

段々と近づいていく距離と共に

シゲくんへの想いも大きくなっていった。

 

 

 

仕事でもいいパートナーのような関係で

周囲には付き合っているのかと

勘違いされてしまうぐらい。

 

確かに仲は良くて

それは嬉しいんだけど…。

 

この距離感が居心地良過ぎて

ここから一歩踏み出す勇気が出ない。

 

 

でも、そろそろ…。

 

 

そんな、少し欲張りになってきたけど

臆病な気持ちを抱えていた頃。

 

シゲくんから

思いがけないプレゼントを貰った。

 

それはクリスマスが間近に迫った仕事帰り

2人っきりで食事に行ったときのことだった。

 

 

 

 

行きつけのお店で食事が一段落して

お酒もいい感じに飲みながら

まったりと会話をしている時。

 

 

「外、賑やかになってきたね」

 

「ん…?

あぁ、イルミネーション?

もうすぐクリスマスだもんな」

 

「そうだよね〜。

仕事してるとあまり実感ないけど。

でも、こういうの見るとワクワクしちゃう」

 

「ふふっ、誰かさんも世間も

浮かれてるよなぁ〜」

 

 

ニヤリと意地が悪く笑うシゲくん。

 

 

「えぇ〜しょうがないじゃん。

イルミネーション好きなんだもん!」

 

「ダメだなんて言ってないじゃん。

いいんじゃない?実際綺麗だし。

俺はあんな人混み、絶対ごめんだけど」

 

「もぉ〜風情がないなぁ〜」

 

 

むぅとふざけたように捲れながらも

内心では酷く落ち込んでしまった。

 

シゲくんとは恋人ではないから

一緒に行くことなんてないし。

まさか誘うなんてこともできないけど。

 

自意識過剰かもしれないけれど

牽制されたように感じてしまう。

俺は行かないからね、と。

 

 

「まぁでも…確かにこの時期って

なんか浮かれたくもなるよなぁ。

実際俺も…うん…」

 

「ん?」

 

 

珍しく歯切れが悪いシゲくん。

グラスをカランと傾けながら

少し迷ってるかのように視線が彷徨う。

 

落ち込んでいるというのに

その横顔が綺麗過ぎて

思わず見つめてしまう。

 

 

あぁ…なんで私ばっかり

こんなに好きなんだろう。

 

 

伝えたくても伝えられない想いが溢れて

この頃少し、しんどい。

 

 

シゲくんはグラスを置いて一息つくと

テーブルの下から

1つの紙袋を取り出した。

 

 

「あのさ…ちょっと、なんか

本屋さんに行ったら君の事が浮かんでさ…」

 

 

少し恥ずかしそうにしながら

紙袋をこちらに差し出すシゲくん。

 

状況が飲み込めない私は

シゲくんをただ見返すしかできない。

そんな私を受け止めてくれるかように

シゲくんは優しく微笑んだ。

 

 



「ちょっとプレゼントを…クリスマスだし。

もしよかったら、受け取ってくれないか?」

 

 

ものすごく驚きながらも

喜びを隠しきれなくて。

 

思わず泣きそうになったのをグッと堪えて

「ありがとう」と受け取った。

 

予期してなかった出来事に

胸がきゅっと詰まって苦しくなる。

 

 

 

シゲくんから貰ったクリスマスプレゼントは

1冊の絵本と、1冊の詩集。

 

 

本の表紙もすごく可愛くて

見た目だけでもう心が引き込まれた。

 

どちらも好きな本なんだという2冊は

すごくシゲくんらしかった。

私もすっかり2冊とも気に入って

帰ってすぐに最後まで読んでしまった。

 

読み終わる頃には

もう夜も大分更けていたけれど。

より強くなったシゲくんへの想いや

本から受けた刺激が身体中を駆け巡って。

その夜はなかなか寝つく事ができなかった。

 

 

 

次の日はシゲくんをランチに誘って

早速本の感想を伝えた。

お互い本への熱量もすごいし

シゲくんとは感性が合うのか

刺さるポイントに共感する事が多かった。

 

とてもお昼休みでは終わらない程

話は盛り上がっちゃって

「ねぇ、今日の夜、続き話さない?」

と誘われて、今日も一緒に食事へ行くことに。

 

本の話をするシゲくんは

いつも以上に楽しそうで

話す言葉もより饒舌だった。

 

 

「好きな事を話すシゲくんは

ワントーン高くなって早口になる」

 

 

そんな彼の新たな一面を知れたのが

すごく嬉しい。

 

 

そしてもっともっと

シゲくんのことを知りたい。

 

 

 

 

…思い切って誘ってみようか?

 

 

 

 

イルミネーションをとは言わない。

昨日の今日で、さすがにそれは言えない。

 

 

クリスマスとは言わないまでも

クリスマスが終わってしまう前に

またこうして2人で食事が出来たら。

 

 

もし一歩を踏み出す勇気が持てたら。

 

 

せめて伝えるチャンスが、あれば…。

 

 

 

 

どうやって誘おうかと

あれやこれや頭の中でシミュレーションする。

 

勘づかれるかもしれないけど

いっそのことストレートに

「クリスマスっぽくさ

美味しいご飯でも食べに行かない?」

と、誘ってみようか。

 

寧ろその方がいいかもしれない。

もしそれで断られたら

このままこれからも、友達のままで…。

 

 

誘うタイミングを伺っていたら

シゲくんが「そういえば…」

と話を切り出した。

 

 

「もうすぐクリスマスじゃん?

まぁ、イブは平日だから、ふつーに仕事だけど」

 

「えっ!?あっ…あぁ、そうだね。

社会人になったら、ただの日常の一日だよね。

…って、昨日もこんな話したね

 

 

『クリスマス』というワードに

過剰に反応してしまって。

焦ったことを誤魔化そうと笑ってしまった。

 

ここで布石を打てたらよかったのに…

と後悔してももう遅い。

なんでこんなに

可愛くない返ししかできないんだろう。

 

 

「クリスマスだからって

何か特別なことも今更しないしなぁ~…」

 

「ふ~ん…じゃあ、さ…。

なんか美味しいものでも食べにいかない?」

 

「え…っ!?

 

 

まさかのお誘いに驚き過ぎて

大きな声を出してしまった。

 

しかも自分が思っていたことと

まるで同じこと。

 

 

どうしよう…嬉し過ぎる…。

 

 

 

「いや、ほら…。

だって、世間は浮かれてんのに

仕事で忙殺されるだけってなんか癪だし?」

 

「なっ、なにその理由~。

まぁ、美味しいものは大賛成だけど…?」

 

「じゃっ、決まりね。

イブの日金曜日だし、その夜でいい?」

 

「うん、わかった。

…どうせだからさ

すっごくクリスマスっぽいもの食べる?」

 

「はははっ。いいね、それ。

折角だから浮かれてみますか」

 

 

シゲくんが楽しそうに

くしゃっと笑う。






色々いざこがあったみたいだけど

シゲくんが『氷温王子』なんて

呼ばれていたのが信じられない。

 

シゲくんに近づけば近づくほど

ちょっと拗らせてめんどくさいとこや

頑固で負けず嫌いなとこも見えてきて。

そんなとこもどうしようもなく可愛い。

 

 

クリスマスイブという

特別な日でのデート。

どうしたって期待してしまう気持ちを抑えきれず

当日が来るのを指折り数えて待った。

 

 

 

 

 

 

 

イブの日は通常通りの仕事だったけれど

いつもより気合を入れた服を着た。

夜に向けて自然と

緊張と興奮で心臓が高鳴っていく。

 

仕事が終わってからは

別々に会社を出て

待ち合わせ場所へ向かった。

 

でもその前にちょっと寄り道。

化粧室へ寄って髪型を整え

念入りにメイクを直していく。

 

それから予め持ってきた

ちょっと煌びやかなアクセサリーを身につけた。

 

 

気付かないかもしれないけれど

これは自分への気合いの意味も込めて。

 

 

気合い入れすぎかな?

と恥ずかしいような気もするけど

こうして頑張っている自分は

なんだか微笑ましくも思う。


シゲくんと過ごす大切な時間。

少しでもシゲくんの隣にいて

ふさわしい女性になりたい。





待ち合わせ場所へ向かうと

もうシゲくんが待っていた。

 

私を見つけると

にこっと微笑んでくれる。

 

 

「ごめんね、遅くなっちゃった」

 

「ううん、今来たとこだし。

仕事お疲れさん」

 

「ありがと…

 

 

まさかメイク直ししてた…。

なんて言えないからちょっと罪悪感。

 

でもこのやり取りがなんだか

すごく恋人っぽくてドギマギしてしまう。

 

 

「なんか…雰囲気変わった?

あっ、アクセサリー?」

 

「えっ…!?

えっと…うん、その、まぁ…。

ほら!折角、クリスマスだし?

浮かれてみようかなぁ~なんて」

 

「ふ~ん?

 

 

シゲくんがニヤニヤと

顔を覗き込むようにこっちを見る。

 

 

気付いてくれたのは嬉しいけど

すっごく恥ずかしい!

 

これじゃあ本当に

気合い満々で来たみたいだよぉ~。

まぁ…実際、そうなんだけど…。

 

 

「じゃあ~実は、さ。

予約してるお店まで

まだ少し時間あるんだけど…」

 

「え?お店、予約してくれたの?」
 

「うん、まぁ。

ほら、世間は浮かれてるし?

きっとどこもお店混んでんじゃん?」

 

「あぁ、そっか、確かにそうだね。

ごめんね気付かなくて。

予約してくれてありがとう!」

 

「ん…でもまぁ。

俺が行きたかった店でもあるからさ。

それはいんだけど、浮かれついでにさ…」

 

「ん?」

 

 

少し迷っているように

シゲくんの視線が彷徨う。

 

時間があるのは全然構わないのに

シゲくんのことだから

気遣ってくれてるのだろうか?
 

気まずそうな顔でしばらく黙った後

「少し、歩かない?」というシゲくんに

私は喜んで頷いた。

 

 

 

 

街はどこもかしこもキラキラ輝いていて

行き交う人達もどこか楽しそうに見える。

陽も落ちて空は暗くなっているけれど

気分的には晴れやかな昼のようだ。

 

心もすっかり浮き足立っていて

こうやって2人並んで歩いていたら

もしかして恋人同士に見えるかな?

 



こっそりシゲくんの顔を盗み見ながら

そんな事を考えて、1人顔を熱くした。

 

 

 

お店の場所もわからず

行く当てもわからないまま

しばらくシゲくんについて歩いていた。

すると前方がやたらと明るいことに気付く。

 

なんだろう?と思っていると

シゲくんはそっちの方へと向かっていく。

 

近づいていくとそれは

光り輝いている街路樹が

ずっと向こうまで連なっている通りだった。

奥の方には大きなクリスマスツリーが見える。

 

肌寒さなんて忘れてしまうぐらい

圧倒的な光の海に目を奪われ

思わず吐息をついた。

 

 

「うわぁ…すごいキレイ」

 

「うん、すごいね。

あっちのツリーまで行ってみようか?」


「えっ…いいの?

人混み、苦手なんじゃ…」

 

 

きっとここはイルミネーションの

名スポットなんだろう。

イブなこともあって大勢の人がいる。

 

前一緒にご飯を食べた時

シゲくんは人混みが苦手だから

イルミネーションは行きたくない

って、言っていたはずだ。

 

 

「ん、まぁ…。

でも、折角だし?浮かれついでに?」


「ふふっ。

私たち、浮かれすぎ?」

 

「ん、まぁ…いんじゃない?

一年に一度の、特別な日だし」

 

 

そういうシゲくんの横顔は

すごく照れくさそうで。

 

もしかして最初から

ここに連れてきてくれる気だったのかな?

 

本当のとこはわからないけれど

もしそうだったとするとすごく嬉しい。

 

 


気持ちも高揚しているからだろうか。

目に入るもの全てが光って見えて

自分まで光の渦の中にいるよう。

 

ついついキョロキョロ見回しては

パシャパシャ携帯で写真まで撮って

大人気なくはしゃいでしまった。

 

気付くとシゲくんがクスクス笑っていて

照れを隠そうとムッとした顔を向ける。

 

 

「もぉっ。

だって…キレイなんだもん」

 

 

シゲくんは口元だけで微笑むと

歩きながらちらっと、こっちに顔を向けた。



「うん…」


 


 

「…キレイだね」

 

 

顔はまたすぐ前を向いたけれど

その眼差しが優し過ぎて。

 

自分に言われたんじゃないかと勘違いして

その声は心臓に響いてキュンと鳴いた。

 

 

どうしよう…。

 

 

少し怖くなるぐらい

気持ちが抑えきれなくなりそう。

 

もし勇気が出れば…。

ぐらいに思っていたけれど。

 

どうしてもこの気持ちを

伝えたくなっている自分がいた。

 

 

 

 

 

 

 

クリスマスツリーは見上げるほど大きくて

その荘厳さと華やかさも格別だった。

「うわぁ」と思わず感嘆の声がでる。

 

 

「ふははっ。本当に…もぉ」

 

 

こっちは感動しているというのに

シゲくんにまた笑われてしまった。

 

 

「もぉ~笑わないでよぉ〜!

だってこれだけ…すごいんだもん」

 

「ごめんごめん。

いや…でも、褒めてるんだよ?」

 

「え~どこが?」

 

「ん?ぜぇんぶ」

 

「…全然伝わらないけど」

 

「そうなの?心外だなぁ~」

 

 

シゲくんはまたくしゃって笑った。

普段はクールに見えるシゲくんだけど

こんなにも楽しそうに笑うんだと

一緒の部署になって初めて知った。

 

 

私はこの、シゲくんの笑顔が大好きだ。

 

 

「じゃあ…。

伝わってないと思うから言うけど」

 

「…なに?」

 

 

急に真面目な口調になったシゲくん。

いつになく神妙な様子に

身体中が緊張感で包まれる。

 

 

「一緒に働くようになってさ…。

そう素直に感情表現するとこに

俺はすっごく救われたんだ」

 

「…え?」

 

「営業部時代に色々あってさ。

もう人と関わりたくなくて

1人でも出来る仕事と思って

企画部に異動願い出したんだけど…。

誰かさんはこっちの気も知らずに

がんがん絡んでくるし」

 

「そっ、それは!

だって…私教育係だったし…」

 

「ふふっ。うん、そうだよね。

でもそれが何故か、全然嫌じゃなくて

寧ろ心地よいぐらいに感じてて。

俺、初めて仕事で楽しいって思えたんだよね」

 

「そう、だったんだ…」

 

 

初めて聞くシゲくんの話に驚きながらも

なんだかすごくくすぐったい。

自分は何も出来ないと思っていたのに

そんな風に思ってくれていたなんて。

 

 

「あぁ、きっとそれはこの人の心が

すごく素直だからなんだろうなぁって思ってさ。

それに気づいてから、それから…。

ずっと、気になってた」

 

「え…?」

 

「この前、贈った本さ…。

あれ、本当に俺お気に入りのやつで。

正直もし合わなかったら

どうしようって思ってたんだけど…。

想像以上に気に入ってくれて、嬉しかった。

本の感想を言い合えたのも

俺、すっごく楽しくて…」

 

 

隣にいたシゲがくんがこっちに向き直り

距離がぐっと近づいた。

 

シゲくんの真剣な顔が

街路樹の灯りに照らされる。

 

 

「これからももっと話したいし

もっと、君の事を知りたいんだ…」

 

「……」

 

 

緊張とか嬉しさとか驚きとかで

頭がいっぱいいっぱいだ。

 

自分もそう思っていて

自分から言おうと思っていたのに。

 

 

シゲくんもおんなじこと

思ってくれていたなんて…。

 

 

張り裂けそうな心臓が苦しくて。

シゲくんの顔を見つめることしか

今はもう何もできない。

 

 




「俺と、付き合ってくれませんか?」

 

 

周囲のざわめきが遠くなって

2人だけの空間になったようだった。

 

世界からシゲくんと私以外が消えて

シゲくんの声だけが、耳へと届く。

 

 

 

 

「君が好きだ」

 

 

 

 

イルミネーションの輝きと

賑やかな音が戻ってきた時

ようやく私は「はい」と頷いた。

 

顔をあげるとシゲくんが

くしゃっと嬉しそうに笑っていて。

 

その笑顔が涙と光で

滲んでゆらりと煌めいた。

 

 

 

 

 

 

 

イルミネーションを後にして

お店へと向かう途中。

本当に恋人同士になったなんて

まだ信じられなくて。

まるで雲の上を歩いてるかのように

足元がふわふわしている。

 

 

どうしよう…。

幸せ過ぎて、ちょっと怖い。

 

 

それにこのあと食事って

それって、本当にデート、ってことだよね?

 

 

嬉しいけれど、恥ずかしい。

楽しみだけど、不安でもある。

 

 

感情が忙し過ぎて

何を話していいかもわからない。
 

特に会話もないまま歩いていると

「あっ」とシゲくんが何かに気付いた。

シゲくんの視線の方を見ると

向かう先に馴染んだ顔ぶれ。

何やら道端に集まって談笑している。

 

この辺はよく職場のメンバーで

飲みに行くお店が多くある。

きっと金曜日だし

みんなで飲みにでも行くのだろう。

 

このまま進んでしまうと

職場のメンバーはおそらく

こっちに気が付いてしまう。

 

 

自然と2人して立ち止まり、顔を見合わせすると

シゲくんがニヤッとイタズラに笑った。

 

 

「…こっち!ちょっと、遠回りしよ」

 

 

シゲくんにぐっと腕を掴まれて

脇に逸れた小道へと入っていく。

 

シゲくんの手は

自然と腕から手の方へ。

 

ギュッと繋がれた手に

心臓がまた騒がしく動き始める。

 

 

 

足早に歩きながら

シゲくんがこっちをふっと見た。

 

口元に人差し指を当てて

軽くウィンクをすると言った。

 

 

 

 

「今日はずっと…2人でいよ?」

 

 

 

 

心臓がもたない言葉と共に

腰が抜けてしまいそうな衝撃。

言葉なんて出るわけがない。

 

 

シゲくんはなんだか楽しそうで

「ふははっ」と笑いながら

ぐんぐん道を進んでいく。

 



 

自分だけがこんなにも

緊張しているのかと思うと

なんだか悔しい気もするけれど。

 

 

でも、こんなに幸せなことってない。

 

 

煌めく街並みを通り過ぎながら

心の中がシゲくんで染まっていく。

 

 

 

 

シゲくんが予約してくれたお店は

雰囲気がとても素敵で

料理もすごく美味しかった。

 

 

最後にはケーキまで出てきて

2人で照れて笑いながら

「メリークリスマス」とお祝いした。

 

 

 

 

まるで奇跡のような一日。

 

 

一年に一度…。

いや、きっと一生に一度の特別な日。

 

 

もうサンタさんが来なくていい。

プレゼントなんていらないから。

 

 

ただ願い事が叶う魔法があるとしたら

たった一つだけ。

 

 

 

 

ずっとずっと

シゲくんと一緒にいられますように。

 

 

 

 

そう心の中で願いながら

聖なる夜は、更けていく。