4Loクロニクル | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

スッキリ!誰にでもわかる!…はず!4Lo認定までを追った時系列記録です〜。


始まりはもちろんクラスノジョン君の演技。


クラスノジョン君JGPスロベニア大会フリー動画(テッドさんの4Lo解説スロー映像5:32辺り)

「さあここ。空中姿勢は綺麗ですね。少し回転不足です。こらえて着氷、ステップアウトも」

クラスノジョン君インタ動画(4Loへの言及は2:06辺り)

テッドさん「4Lo挑戦も素晴らしかった(a great attempt at the quad loop) 。JGP1、2位という素晴らしい結果を出したシーズン。ファイナルにも出られそうですね。ファイナルに向けこれから何か変えていく点はありますか?」

クラスノジョン君「はい、4Loをもっと練習して、トレーニングを増やし、演技の質を上げてシニアのように見せたい」

なお、テッドさんが使った単語attemptは、tryと同じような意味ですがより形式ばった言葉で、その企ては結果的には失敗だったという含みがあります。

icenetwork記事

In second after the short program, Krasnozhon started his rodeo-themed free skate with a quad loop; he didn't land it cleanly, but he did get full credit for the jump, making him the first skater in history to accomplish that feat.

「ショートプログラムを終えて2位、ロデオがテーマのフリーは4Loからスタートした。クリーンに着氷はしなかったが、ジャンプの基礎点はフルに獲得。その手柄を立てた史上初のスケーターとなった」

icenetworkのクラスノジョン君ブログ

I was so happy I won, and I was so happy I became the first person in the world to do a quad loop in competition.

「優勝できて本当に嬉しかったし、試合で4Loを行った世界で最初の人物になってとても嬉しかった」

自分は、以上の流れをリアルタイムで追っていたので、回転不足の可能性に言及したテッドさん解説や試合後インタでの「attempt」という言葉の選択、そして「4Loおめでとう」の不在から、認定は微妙なんだなーと感じていました(注:この文章加筆修正しました)。するとプロトコルでの回転認定があり、それはそれでめでたいと思ったのですが、ジャンプ失敗としては比較的重度のお手つきがありがっつりGOEを引かれていたため、これをISUが成功ジャンプとして正式に歴史に刻むかどうかは5分5分と予想していました。INの記事にもクリーンジャンプではなかったとはっきり書かれていましたし。宇野君の4F認定アナウンスメントには「TPがクリーンなジャンプと認めた」とあったのです(5分5分と思ったのは、TPがどういう基準でジャンプをクリーンと判断するかが分からなかったから)。そしてもし、不認定だった場合はわざわざ発表する方が異例なので(不認定の度に発表してたらえらいことになりますよw)、その場合はこの件に関してはスルーで何の公式アナウンスメントもないまま羽生君の初挑戦を迎えることになるだろうとも覚悟していました。結局、公式声明というよりは、おそらく煽る気満々の日本メディアの質問に広報官が答える形で、私たちはISUのスタンスを知ったわけです。(クラスノジョン君の認定についてアメリカメディアが煽ったり騒いだりしたという話は聞きませんね…><)

ISU、羽生が4回転ループ成功なら史上初と認定/フィギュア

国際スケート連盟(ISU)の広報担当者は30日、フィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA)が今季初戦のオータム・クラシック(モントリオール)で4回転ループに成功すれば、史上初の快挙として認定することを明らかにした。羽生はショートプログラム(SP)とフリーの両方に大技を組み込み、30日(日本時間10月1日午前)のSPに登場する。

 24日まで行われたジュニアグランプリ(GP)シリーズ第5戦スロベニア大会で米国選手が4回転ループを跳んだが、着氷で乱れて氷に手をついたため、成功とは認められなかった。

 スロバキアで開催中のオンドレイ・ネペラ杯では日本時間10月1日夜からの男子フリーでロシア選手が4回転ループに挑戦する予定という。


いやもう、試合直前の思いがけない情報でビックリするやら嬉しいやら…。

ここからは推測ですが、多分ISU的には審議する必要もないほど結論はすぐに出ていたのだと思います。お手つきはクリーンな着氷ではなく、成功ジャンプではない、というのは、テッドさんを含めジャッジや関係者にとってはおそらくファンへの説明の必要性が見えないほどの自明の理なのだろうと。そしてクラスノジョン君周辺もそれはわかっていた。だから賢い彼は、ブログに4Loを「やった(do)」とは書いても「降りた(land)」とは書かなかったのかな…と。

なお、ISUがFBに掲載した認定アナウンスメントで、クラスノジョン君がすでにクリーンに降りたんじゃなかったっけ?というファンの質問には、きわめてあっさりと、

The full jump can't be considered as landed is it wasn't clean.

回転が足りているジャンプもクリーンじゃなければ降りたとは見なされないんですよ。

とリプしていました。これがISUがクラスノジョン君の「挑戦」に関して自らのSNS上でファン向けに行った唯一のコメントなんじゃないかな?(注追記:ISUのリプ中、isとあるのは ifのタイポだと思われます)

というわけで、自分の記録として、4Lo初認定劇の資料を時系列にまとめてみました。〆はやっぱりこれですかね?


ISU公式認定アナウンスメント