自分が国内外問わずに1番観た映画と

言えば、

金子正次主演 脚本の

 

竜二

と言う作品。

 

インディーズ映画ながら、

1983年の映画界を制し

33歳の若さで旅立った伝説の俳優。

 

たった一本の映画のみを残した無名俳優

だが、彼が日本映画界に残した功績は大きい。

 

 

竜二を含め、5本の脚本を

世に残した。

 

そのうち、彼の死後、3本は映画化された。

陣内孝則主演 ちょうちん

哀川翔主演 獅子王たちの夏

そして今回の柴田恭平 ジョニー大倉主演

 

チンピラ

 

 

元々は、竜二を撮る前に、金子主演で

映画化したく本人が動いた。

 

当時トップ俳優であった松田優作と

金子は親友同士であったので、

松田にプロデュースを頼む。

 

だが無名のアングラ俳優だった金子主演

では商業にならないと、どの映画会社も

主演を変えるならチンピラは映画化しても

良いと言う。

 

怒った金子はチンピラを映画化する前に

竜二を映画化し、完成後の83年11月6日

胃癌の為、死去する。

 

翌1984年に竜二の監督、川島透により

弔いの如く映画化される。

 

 

1980年代は、高倉健の任侠も、

菅原文太の実録も、過去のものになり、

新しい時代のヤクザやチンピラ映画が

支流となった。

 

その先駆けがこのチンピラであった。

 

柴田恭平の演技は後のあぶない刑事に

通じるラフなかっこよさがあり、

ロックンロールバンド、キャロル出身

のジョニー大倉も80年代には俳優として

活躍し、本作が代表作になった。

 

ホンモノのヤクザより、チンピラの

方が気ままに生きれる。

今で言う、半グレみたいな2人を

描いた映画。

令和の時代を先読むかの様な金子の

脚本がリアルである。

 

だが原作を読んだ自分としては

エンタメ色が強すぎた感じもした。

 

金子が演じていたらもっと暗く

ノワールになっていたかもと。

 

 

個人的には、1996年に青山真治監督

大沢たかお ダンカン主演の

リメイクのチンピラの方が

金子の脚本の世界観にマッチしていた

と感じた。

 

青山真治監督は北九州出身で

若き頃にルースターズなどの博多メンタル

ロックを体験し、ロックバンドUPBEAT

にも在籍してた程の筋金入りのロック監督で、

かなりチンピラの脚本も好きだったと

思える完成度であった。

 

とにかく、チンピラというものは

カッコイイものでは無い。

 

情けない社会のゴミである。

だがゴミでも生きる権利くらいあるのでは?

 

そう伝わる作品であった。

 

二作品のカラーは違うが

それぞれ、素晴らしい映画だと思う。

 

 

 

 80年代臭さが最高である。