春の『平山温泉』とその周辺の小さな旅、その2です。
『平山温泉』にのんびり1泊してからあちこちと寄り道しながら帰るのですが、その前に…『平山温泉』の周辺を散策します。なお、この情報はちょっと古くて2024年春(2月下旬)ですのでご留意を。
『平山温泉』は賑やかな温泉街が形成されているような、いわゆる観光地的な温泉地ではなくて、ぽつん、ぽつんと日帰り温泉や温泉宿が点在している、鄙びたのどかな農村の温泉地です。
なので、その風景は”農村”そのもの。
けれども、若い人が新しいことにも手掛けていたりもしていて、その1つが、宿泊をした『上田屋』さんにも近いところにあるこのお店。新しい建物が2棟並んで建っていて、手前がピザのお店。
ていて、後ろの建物は手作りのハムなど燻製したものなどを売っているお店になっています。
平山温泉にも新しい風が入ってきているのですね。
そんな『平山温泉街?』ですが、一応、中心地の方に歩いていきますと…。
地域の生活の中心?となっている…であろうお店屋さん(『上田商店』)が1軒ありました。日常的に使うものを売ってそうなのはここだけだったので、何かちょっとしたものを買いたいな…と思ったら、ここへ!
『上田屋』さんの方から坂を下って、先ほどのお店から右に曲がると、何軒か温泉施設が並んでいて、ここが『平山温泉』の中心地かな~?という感じになってきます。
日帰り温泉『家族温泉ひらおぎ』さんの施設からは、入浴客の楽し気な声が漏れてきます。
少し行ったところにある『平山温泉フローラ』さん。美人の湯。
店内にはカフェやお土産処もある。
ちょっと立ち寄ってみまして、美人のお湯の元?を購入。
もう少し行くと、少し奥まったところに新しい施設がいくつかできているのが見受けられました。
この時期(2024年2月)は、建築中のものだったりしていましたが、どうやら施設も整ってきているようです。
『平山温泉 お宿 湯の蔵』という複合施設で、『平山温泉』も少しずつ現代風な場所もできているようですね。
温泉地としては地味なイメージの平山温泉ですが、柔らかくて気持ちが良い”美人の湯”に加えて、新しい魅力ができてくると、変わっていくのかもしれません。
新しい建物の地鶏のお店にも、若い人たちが並んでいました。
先にご紹介した、この辺の地区で唯一?のコンビニエンスな『上田商店』のある四つ角を右に曲がらずにそのまま進んだところにはお蕎麦屋さんが1軒ありました。
ちょっと地味な感じのお店でしたが、お客さんが結構入って行っていました。
このときはお宿の夕食(前回ご紹介)の前だったのでこのお店には入りませんでしたが。
温泉以外は何もない??ような”奥座敷”とも言える長閑な場所にも、時代の変化が来ていました。単に寂れていくばかりではなく、ここでは「温泉」という資源を活かして、若者や旅行者にもアピールする魅力ができてきつつある…都会ではない場所での”地域振興”の1つの例になるとイイな!
率直に感じたことです。
さて、『平山温泉』が”奥座敷”なら、周辺地域で表の”顔”といえる観光地…と言えばやはり『山鹿温泉』!!
今回は温泉には入りませんでしたが、古くから形成されてきた、懐かしい『山鹿』の街並みを散策したいと思います!
『平山温泉』から『山鹿』の街並までは、車でも10分少々の場所。距離にして7㎞弱の移動になります。
『豊前街道駐車場(観光客用無料駐車場)』(広い!)に車を停めて、観光の中心となる『豊前街道』をのんびり南下します。
町並みは「大正ロマンのまち」というくらいですから、レトロで懐かしいような風景です。
『豊前街道』を下ってすぐの場所にある『八千代座』
周辺は観光客向けにも整備されていて、見て楽しい、タイムトラベルの気分。
建設110年を超えた(明治43年(1910年)建築)歴史ある芝居小屋『八千代座』
国の重要文化財です。
近くで見ると結構大きい!!
特別の公演がないときも内部の見学可能。この日は、時間を区切って『八千代座』の紹介動画と伝統行事『山鹿燈籠踊り』の公演があっていました。途中からになってしまったのですが、折角なので入ってみます。
『八千代座』の舞台の様子です。
天井や周りのスポンサー看板がきらびやか。『山鹿燈籠祭り』は8月15日から17日にかけて行われるお祭りで、「よ~へ~ほ~」の歌いまわしが何とも優雅(笑)
公演の後はお待ちかね!!『バックステージツアー』
館内見学です!
『山鹿燈籠踊り』の披露してくれた皆さんとの記念撮影もできます!
『八千代座』の楽屋。
歴史ある施設だから楽屋裏もレトロですね~。
では、舞台下の”奈落”へ行ってみましょう~!!
最もビックリするのがこの「廻り舞台」
直径8.4m、重さは3.2トン。支えているレールはドイツ製で1910年の年号が刻印されているとか。
「廻り舞台」は日本発祥、何ともすごい仕掛けを考えたものですね~!
こちらは「花道」の下の様子です。
真ん中に見えているのは「スッポン」。奈落から役者さんが登場する仕掛け。役者さんを4人で担ぎ上げて花道に登場させるもの。
二階の客室から見た舞台の様子です。
天井広告画がよく見える。広告が賑やかで楽しい~!
『八千代座』隅々まで見学ができたら、ブラブラと『山鹿』の街を散策してみましょう。
山鹿のシンボル?の1つ、『金剛乗寺』の『石門』です。
空海によって開かれたという真言宗の名刹。石門は1804年(文化元年)に造られてとされています。
日本っぽくないデザイン。
石門を潜って、『金剛乗寺』さんの様子です。
参道の脇からはボコボコという音を立てています。さすが、温泉の町。
こちらも山鹿の街のシンボルとしてよく登場する、『山鹿燈籠民芸館』
館内には多彩な山鹿燈籠が展示されている…ということですが、今回は残念ながら見学せず。
建物は、旧『安田銀行(後、肥後銀行)山鹿支店』で、1925年(大正14年)に建てられた建物で、国の登録有形文化財に指定されています。
山鹿のお土産といえば…『燈籠もなか』!
ようかんなどの和菓子もある、街道沿いのお店『西益屋』さんへ。昭和初期から創業している老舗です。
アットホームな店内には、美味しそうな和菓子が沢山並んでいました。
もちろん!『燈籠もなか』を購入。羊羹もゲット。
このようなお店があるところが歴史の街の魅力の1つですね。
山鹿の街並をブラブラして、さて、帰りましょうか…と、その前に!
前日、梅を見に『谷川梅林』に行ったものの時期が遅くて堪能できるほどみることができなかったのですが(イベント期間だったのに…は前回ご紹介)、未練あって、旅館に置いてあった情報誌などを見てみたら…大牟田の『普光寺』の『臥龍梅』が見ごろとの情報が…!
大牟田なら帰り道だし、ダメ元でも行ってみよう!!
と、寄り道がてら『普光寺』へ!!!
梅の季節のイベントはやってました!
ですけど…。やっぱりピークはけっこう過ぎていたみたい。
気候変動の関係でしょうかね~。もっともすでに2月24日(2024年)ですから、終わっていて当たり前なのかな…。
梅は結構終わっていましたが、途中には『寒桜(椿寒桜)』が見事なピンク色の花をつけていました。
参道を登って、いよいよ福岡県指定天然記念物『臥龍梅』へ。
やっぱり時期は過ぎていましたが、それでも立派な梅です。
『普光寺』さんから観る景色。
梅は盛りを過ぎていましたが、青空となって、キレイな風景を楽しむことができました!!
ところどころに、花弁が残っていて、これもまた趣のある姿でした。
『普光寺』さんの仁王像。
由緒のあるお寺さんです。
ということで、温泉に浸かりながら、(季節外れになってしまった)梅の花を追いかける小旅行は以上のとおりでした。
しかしながら、満開のお花は観ることができませんでしたが、たとえそれを観ることができなくても、その過程で出会った風景や食、歴史、人々などがあれば、旅は大満足…ですね!
小さな旅ですが、そんなほっこりしたひとときになりました。