人に触れたいという気持ちと、
人から離れたいという気持ちが俺の中で交錯している。
人を傷つけるのも怖いし、独りも嫌だ。
この娘さえ居ればあとは何も要らないという時期は確かに在った。
それを守りきれず、どころか自ら壊した俺は、
愚の極みとしか言い様が無い。
したがって、俺は自分に価値が在る様にはとても思えない。
思える筈が無い。
明日も灼熱の炎天下が続くのだろう。
台風も近いという事で、豪雨が訪れるかもしれない。
しかし、太陽は俺を丸焼きにはしないし、
雨粒も俺を溺れさせるには至らない。
自分は頑強さと脆弱さを持ち合せている。
どちらも中途半端で、
時々頼もしく、
しかし概ね疎ましい。
「明るく清く前向きに生きていこう!」
なんて世に蔓延する言葉は圧倒的に隙が無く、
一見どこまでも正しい。
俺もそう考える時期も有った。
しかし、今はそうとばかりは思わない、思えない。
その思想は一面的な価値観であり、
一種の「無知ゆえの残酷さ」を孕んでいる。
知らない事を知ってしまった者、
経なくてよい経験を経た者、
・・・・・・犯さなくてよい罪を犯した者、
それらを無視し、叩いて、時折殺しかねない言葉でもある。
「良くも悪くも」無知な者を鼓舞し、邁進させる力はあっても、
傷ついた者や失策を演じ、罪を犯した者を救う言葉では無い。
つまり「無知」で「残酷」な言葉でもある。
そして俺は、「悪い意味で」無知では無い。
そんな俺はどうやって前向きに生きればいいのだろうか。