6 | 火走り

火走り

とても醜いブログ。素通り推奨。

訳の分からぬまま、退色は加速する。

あれ程鮮やかだった景色は殆どモノクロームとなり、

じわり、じわりと暗がりに呑まれてゆく。

だのに、陽の高さは変わらない。


その奇異な光景は俺の心に恐怖の穴を穿ち、

外向きへ削り削ぐように広がり、侵食してゆく。


『俺は何処に居る。

何をしている。

これからどうなる・・・・・・?』


(誰か)


(助けて)




・・・・・・知らぬ間に、音も絶たれたのであろうか。

先刻までの風のざわめきも、

まさに発した筈の俺の叫びも、

何も聞こえない。


静まり返ったモノクロームの世界は更に暗さを増してゆく。

外から内へ、視界の渕から中心へと向かって、

闇のヴェールに巻かれる様に、

景色の中の有象無象は輪郭を失う。


俺の恐怖は絶望へと変わりゆく。


『何も判らぬまま、俺も巻かれて消えるのか?』




その刹那。

先刻の俺の叫びが通じたのか、

目前に人影を認める。


見覚えの有る、シルエット。

貴女はいつからそこに居たのか。