憲法記念日の親子読書 | シチリアを旅するなら。。。

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最近親子で読んでる本
憲法記念日の今日、
ご紹介させていただくのにふさわしいかな。
と思いました。
 
ずいぶん昔の本です。
ジョン グリシャムの「処刑室」
原題「THE CHAMBER」
イタリア語のタイトルは「L'APPELLO」
邦題は原題に忠実ですが、
イタリア語は上訴、控訴の意味なので、
あえてこうしたんでしょうね。
 
内容はですね、
裏表紙に書かれたあらすじを抜粋すると
「ガス室での死刑執行が目前に迫った69歳の死刑囚サム。
実の祖父の弁護に奔走する26歳の弁護士アダム。
刻々と迫る処刑の瞬間まで残されたわずかの時間に、
あらゆる法的手段を駆使して救命に努める。
死刑を免れることはできるのか?
死刑制度の問題点を抉りだし、死の恐怖と
向き合う人々の苦悩を浮き彫りにした著者渾身の長編。
胸にせまる感動のサスペンス。」
 
 
憲法記念日なのであえて書かせていただくと、
憲法31条
「何人も、法律の定める手続きに寄らなければ、
その生命もしくは自由を奪われ、又はその他の刑罰に課されない」
とあり
国家は法律の手続きを経れば、
個人の生命や自由を奪うことができる。と読み取る事が示されています。
 
しかし、その一方で
憲法36条では
「拷問や残虐な刑罰の禁止」が明示されてもいます。
 
さらに大前提として
憲法13条で
「すべての国民は、個人として尊重される。
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、
公共の福祉に反しない限り、最大の尊重を必要とする」
 
とあるので、
何人も個人として尊重されなければいけないのです。
 
現在、日本の収監中の死刑囚は106人だそうです。
 
冤罪であったにもかかわらず、
死刑囚として47年7か月も収監を強いられていた袴田巌さん
には、彼の無罪を信じて戦ったお姉さんがいらっしゃいました。
 
誤判がないとは限らないのです。
 
106人の死刑囚のうち
家族や支援者とつながりが絶えた人も多いのだとか、
戦うには相当のパワーが必要です。
誤判であっても、
パワーがなければ、黙して刑に処されるのみ。
それが冤罪による処刑だったら、
国家によって人の命が奪われたことになるのです。
 
そんな間違いが起こらないためにも、
死刑制度については国民的議論がなされるべきだと思います。
 
 
そうは言っても
選挙に勝って、自らの地位を守ることしか頭にない
今の政治家たちが、
そんな票にもならない事を
考えてくれるわけがありませんね。
 
 
結婚したら一方の名字変更を強制する現行法ですら変えられないんですからね。