おりこうさんだけじゃないからいいんだよね | シチリアを旅するなら。。。

シチリアを旅するなら。。。

日本では手に入りにくい、シチリアの現地情報満載でお届けしています。
現地オプショナルツアー、シチリア家庭料理教室のご案内など。
旅の予定がある方も、シチリアの雰囲気を味わいたいだけの方も、ぜひお立ち寄りください。。。

去年からシーズンオフになると
道路を掘って最新の配電線を埋め込む工事が行われてるうちの近所。
今年はそれに加えて
道路わきのがけ崩れ予防ネット張り替え工事もあって、
とにかく工事現場が多くて
ふだん16㎞間信号がないところなのに
うちの近所3㎞に3か所も移動式信号が置かれて
片側通行になってる。
 
信号が普通にいっぱいある日本では当たり前過ぎて何でもないことですが、
16キロも信号がない。
10年くらい前についた信号を数えなければ、
次の信号はどこだろう?と思い出すのが難しいくらい信号がないところで暮らす人々にとっては、
3㎞の間に信号が3つもあるなんて
もう異常事態。
 
守らない人も勿論いて、
信号を守って発進した人のところに
守らなかった人が突っ込んでくると
必ずビーとなって、
窓が開いて、「おっ!信号守れよ!!」
てな感じのミニ悶着もしょっちゅうあるし、
 
特に朝方、工事の人が現場に来る前、
信号機のバッテリーが切れてて
どちらかの信号が無点灯ということもあるので、
 
自己判断を強いられる場面も多い。
 
で、本題。
 
こないだ
信号からずいぶん離れたところに列ができていて
「ずいぶん長い列になったなー」と止まったら、
後ろの方から、ブーンと追い越して行った車がいて、
「おーっとずるい人登場!」と思ったら、
その車、前の方の車の横に止まって、窓を開けて
なにやらしゃべってる。
何だろーと思ったら、
その後、車が流れ始めた。
なんと!
どうやら!
列の先頭で止まってた車、↑の工事現場マークを
赤信号と勘違い、さらにカーブで先は見えないので、
お行儀よく止まっていたみたいでした。
ということで、
前に従ってお行儀よく止まってる人たちを
ぶぉーんと追い越して行った「ずるい人」がいなかったら、
みんなあのまま前に進むことなく
しばらく待っていたことでしょう。
 
お行儀が良すぎる人も
お行儀がいい人も
お行儀が悪い人も
いろいろいて
いろいろが作用しあって
動いてる社会です。
 
おりこうさんだけじゃないから
いろいろ突破口が開けたり
おもしろくなったりするんですよね。
 
 
お利口な人も
お利口じゃない人も
白い人も黒い人も黄色い人も
混ざってる人も
男も女もどっちでもない人も
五体満足な人も
そうじゃない人も
金持ちも貧乏人も
幸せな人も
不幸せな人も
幸せそうに見えるけどそうじゃない人も
不幸せそうな環境で幸せに生きてる人も
ウハウハしてる人も
苦しんでる人も
いろんな人がいる社会
いろんないる人がいることを
まずは理解して
包括して
それぞれがより生きやすくなればいいのになー
といつも思ってます。
 
 
で、昨日見てきた映画
 
うちの子の2023年前半のメインプログラムになってたくらい
楽しみにしてた「アントマン&ワスプ:クアントマニア」
 
もうねー
多様性ってなにかわかってない政治家を
ぎゃふんと言わせるにはもってこいの
まさに多様性を包括したスペースが舞台ですよ。
 
主人公の娘さんの言葉だったかな?
すごくいいセリフがありました。
 
イタリア語では
「No ne un tuo problema ma è sempre un problema」
 
(これはあなたの問題じゃないかもしれないけど、問題はのこるのよ)
(あなたには関係ない問題かもしれないけど、問題がある現実は変わらないのよ)
って感じか。
 
もうほんとに
差別を禁止する法律を作りたくない、
差別し続けたい人の前でメガホンで言ってほしいセリフでした。
 
差別するのも自由だから
内心の自由に関わる問題だと、
「差別は許されない」って一文の導入を
強固に反対する政治家には吐き気がするけど、
そんな人達を威張らせてる
環境にもめまいがします。