音楽な日々 -122ページ目
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Sibelius

Sibelius Sym 7

ほんとうに良い曲です。
他のどんな曲とも違います。

穏やかなのに、ものすごく熱いものを中に秘めています。

この曲について混沌としているとか、訳がわからないと言う風に言う人がいますが、それは残念ながら聞いた演奏が悪かっただけです。私も何枚かの巨匠の演奏をCDで聞いてみましたが、まずテンポも設定に問題がある部分が非常に多いです。音楽のフレーズにはそれぞれが自ら持っている、内在すると言っても良いですが、フレーズが自然に聞こえる、もしくは一番魅力的に演奏できるテンポというものがあります。フレーズが変われば、テンポも自然にそれに従って変わるべきなのです。作曲家がaccel.とかstringendo、あるいはritardandoとか書かなければテンポは一切変えてはいけないのではないかと思いこんでいらっしゃる方もいるようですが、絶対にそんなことはありません。音符はあくまでも音楽のfreeze dryです。演劇の台本です。テンポ記号や表情記号はト書きですね。ですから何も書いてないから何もしなくて良いのではないのです。なにしろ音符が書いてあるのですから、音符の流れや組み合わせ(和音)からくみ取れる情報がたくさんあるわけです。それに合った適切な表情、変化を持たせる、それが演奏家の大切な仕事です。

・・・

で、話がそれました(苦笑)
シベリウスはフレーズの持つキャラクターに応じて細かくテンポも変えるべきでしょう。vivaceと見るとものすごく早くしてしまっている演奏が多過ぎです。木管楽器が吹ききれません(笑)。
音符から正しく音楽の持っているキャラクターを読み取って、自然な演奏を心がければ、シベ7は混沌でも意味不明でもありません。明快です。本当によく考えられて書かれています。素晴らしい曲です。

あ、同じことはシューマンにも言えますね。
「楽譜に書いてあることしかしない」演奏ではものすごく退屈かつ冗長、意味不明になります。

Clara Josephine Wieck-Schumann

Clara Josephine Wieck-Schumann, 1819年9月13日 - 1896年5月20日

素晴らしい女性です。
まだ結婚が許されていない頃、Robertとの手紙のやりとりのなかで、Robertが自分は将来もとうてい金持ちにはなれないし、ピアニストとして既に活躍していた彼女と同じように収入を得ることも出来ないだろう、と書くと・・・

「あなたほどのすぐれた知性と心に恵まれた男性が、貧しいはずがありません。世界はあなたの前に道を開くでしょう。私の心はあなたのもの、喜びも悲しみもあなたとともにわけあい、私の心は永遠に変わりません」
・・・Clara Wieck
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