たまたま不動産で騙されたというタイトルの方 から読者登録頂いたので、
不動産で騙されると言う状況について考察して見ましょう。
その1
不動産屋に騙されるパターン
ここで言う、騙されると状況については、仮に以下のように定義して見ようと思います。
☟
「買った後に、聞いていた話と違っていた。」
「こんなことが事前に分かっていたら買わなかった。」
住宅で言えば、購入後欠陥が見つかったとか?被害の内容も金額もわかりやすいですね。
ところが、
実際の現場では、そのような不都合な事に見舞われたとしても、
なんだか責任の所在がはっきりしないのです。
「こんな話聞いていないぞ。よし不動産屋に文句言って、弁償して貰おう!!」
と勢い込んで、
不動産屋の事務所に向かい、
不動産屋を問い詰めても、
逆に、
不動産屋から物件の詳細内容の説明を受けた事。
また、説明を受けた証しとして自分が署名捺印を押した契約書や重要事項説明書を見せられ、
逆に説得されて帰ってくる事が多いのではないでしょうか。
「あれ、そんな説明聞いてなかったような???」
と思っても、
いざ証拠を突き付けられると、
「そういえば聞いたような・・・。」ともやもやしてきちゃいますね。
それもそのはず。
不動産の重要事項説明書や売買契約書は、多くの方が、
契約当日に、1~2時間説明されるのですが、
その内容は、専門的で用語も不動産特有の物が多く、
※例:瑕疵担保、危険負担
一般の消費者の方が、全文読みこなして全てを理解するのは容易ではありません。
初めての方なら
聞くのも大変な内容なので、
説明を受けても理解するのは難しいのです。
ところが、
不動産会社も、
「説明を受けましたという証に、ここに署名捺印を下さい。」と、
買主にサインを求めてきますので、
日本語なのに、外国語のような意味不明な内容を長時間聞かされ、眠くて仕方のない皆さんは、早く契約を終わらせたいので、
「ここまで親切にしてくれた不動産屋さんのやることだから間違いない。」
と自分に言い聞かせて、サインをします。
結局
契約内容の理解はしていなくても、そのような事が書かれている書類の説明を受け、署名捺印をした記憶だけは、はっきりしているのです。
そのような状況下では、
プロと素人の知識格差が大きすぎて、素人は知らない間にかなり不利な条件で、契約を結ばされている事があったとしても、それを見抜けず、前述のように、「言った、言わない」と揉める以前の話になってしまうのです。
事の大小はあれど、
潜在的に、かなりの方が泣き寝入りをしているのではと想像してしまいます。
さらに、全然気づいていない方も多いでしょう。
※不動産屋のスキルが低いと、言った言わないの争いとなる事が多いです。
これは業者サイドと消費者のスタンスの違いが大きな原因です。
・法律行為と割り切って、法に触れない事を重視する業者
・法律行為と言う意識に乏しい消費者
この準備の違いが、
大きく損得に左右してきます。
売る為に、法律ぎりぎりの顧客対応をするのが、不動産屋の常道。
各社には、必ず顧問の弁護士がついています。
そんなプロの誘いに、
専門知識の乏しい消費者が
さらに時間の猶予も与えられず、
重要な内容をさして読みこなす事もなく
スーパーで大根や葱をかうような気楽さで、
法律行為である、売買契約を締結してしまう事のリスクについては、
これまであまり語られる事はありませんでしたね。
ちなみに
こういう場合の処方箋としては、
1.契約書・重要事項説明書などを事前に準備して貰う。
2.不明な点を事前に質問し、内容を整理しておく。
3.自分の目的用途にあっている物件かどうかを検証する。
4.できれば条文などを添削し、自分の有利な条文となるよう交渉する。
5.私のようなプロの不動産コンサルタントに相談する。
等が考えられます。
皆さんも不動産の取引の際には、
重々お気を付け下さいね。