今年に入ってから、どうも弱気の虫が抜けませんね。
日足のチャートは7月入りとともにボリンジャーバンドー2σの外へ飛び出す”強い下げ相場”が突如示現。
独立記念日のアノマリー、オシレーター”陰の極”で、”逆張りの買い”を入れてはいますが、”落ちてくるナイフは掴むな”の格言に逆らっての買いなので、オススメはしません。
少なくとも日経平均が5日線を明確に上抜くのを確認した方が無難でしょう。
日経平均が月足で陰転中ですので、基本的に保有株は下げてしまうようです。
4月頃から経済指標も回復して株価も回復、もう一勝負と予想していたのですが3月末ごろから始まった”貿易戦争”で、それが長引く中、いよいよ実害が出始め、IMFの世界経済見通しも下方修正確実となりました。
昨年の10月、IMFが上方修正して上にはねたのが、9か月後に一転、下方修正ですからね…
中国の指標も「よい」ってわけじゃあないし、貿易戦争は米中ともに被害が生じ、それが世界に伝播しますから…
株価も下方へハネても仕方がない状況です。
しかし、もっといえば金融政策の失敗もあります。
金融株が下げ続けているのは、イールドカーブのフラット化がますます進んでいるからです。
そして、「悪いインフレ」であるにも関わらず、米国が利上げを加速しようとしているのが問題です。
つくづくアメリカ経済学のレベルの低さを感じます。あれは科学ではない。宗教ですよ。
「悪いインフレ」の原因は原油高です。だから、トランプが正しい。独占による原油価格吊り上げがよくない。
このインフレは景気を悪化させるのに、利上げするなんてバカも休み休み言えっての。
原油の供給を増やす…これが正しいのです。
物価のコア指数は世界的に弱いし、実質消費は米国も伸びが止まっております。原油以外の金属などは貿易戦争の影響もあって低下気味。金の価格が、だから下がっているでしょう?
原油価格の上昇は、増税や利上げと同じ効果を経済に与えます。石油メジャーらは”好景気”でも、ほかは”不景気”に近づきます。
アマゾンなどのオンライン小売がだって、それが伸びることで、他の小売りは「小売業」は”不景気”になります。
勝ち組の「好景気」だけ数値化して「経済が成長している」なんて言っているのは詐欺に等しい。
………
世界の経済が「効率化」するにしたがい、供給側は独占化、寡占化が進み、供給を絞ることで価格競争を逃れて利益を上げるようになるのです。しかし、需要があるのに供給が応えないというのは経済成長をマイナスに導きます…
そして、不況進行に伴って、ますます価格を維持しようとするので、スタグフレーションを引き起こしてしまいます。
これを「自由競争」と、どうして言えるのでしょうかね?
グローバル企業だけが他国の安い労働力を使って商品を市場に供給する。
そのために地元の産業は崩壊し、儲からなくなってグローバル企業がトンズラしても産業が復活できません。
需要があるのに供給が不十分ではインフレになりますね?…これは”悪性インフレ”ってやつです。
あべ政権の犯罪に口をつぐむように、世界のエセノミストたちも口をつぐんで本当のことを言いません。
そうすると、バカでも経済学者が務まるようになり、デタラメをそれらしく吹聴できるやつばかり出世するようになり…
「陰謀論」が説くように、こんな状況が続けば世界経済も破滅するでしょう…
失業率が下がってるなんて言うけれども、企業の都合のよいように解雇したがために労働者が職場に戻ってきません。
人間、生活のリズムというのがあって、仕事は何かを犠牲にして就くわけだから、解雇されれば生活自体が再構成を迫られます。
するともう、元へは戻れないですよ。
いつまた解雇されるかわからない仕事に就くために現在の生活スタイルを変えるなんてことなんてできません。
学生ならともかく…主婦でも大変なのに…
雇用する側は気楽でいいね…なんて軽口も叩いてやりたくなりますね。
だから”自由貿易”なんて正義でもなんでもないです。
独占資本は、胴元をやっていて、そもそも自由競争なんてやっていませんから。
自由貿易が正義で人々を豊かにするのであれば、世界中に反対運動が起こるわけがないでしょ?
それを「ポピュリズム」だの「サヨクの頭のおかしい人」だのと言っているからダメなのです。
「自由貿易」「自由競争」と言いはするが、実際は胴元仕切るイカサマ賭場のカジノ経済で、弱者をカモっているだけ。
そんなインチキ経済のルールを、どうして守らなければならないのか?
連中はね…「カジノ経済を守れ」って言ってるにすぎないのです。
カジノ経済=自由経済、自由貿易