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上海鑑賞日記(主にクラシック)

上海生活の合間に聴いた音楽や見たスポーツなどの記録を残します。

日時:2023年12月3日(日)14:00~

会場:取手市民会館

指揮:佐藤雄一

演奏:守谷アンサンブルオーケストラ

ブラームス:悲劇的序曲

ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲

シューマン:交響曲第2番ハ長調

 

                

まだしばらく上海に戻れそうもないので今回もまた近隣アマチュアオケの演奏会。

 こちらは初めて存在を知ったアマチュアオーケストラで、1991年創立ということで東京芸術大の取手キャンパス開校と時を同じくしているので、恐らく関係がありそうだが、詳しく調べきれなかった。

まあ芸大に関連があろうとなかろうとも、このオケ自体はアマチュアであり、今回も入場料は無料だった。

 

 オケのメンバーの年齢層も見た印象ではやや重心が高めで、創立時メンバーが残っていて私と同年代の印象を受けた。

 会場の取手市民会館は典型的なプロセニタイプのワンスロープタイプの公共ホールであるが、客席は左右非対称で右側座席だけ扇形的に広がりがあるが、左側はまっすぐ切られている。

 こういうホール形状は音響的にどうなのかとは思うが、実際上は惚れこむような響きはない代わりに極端な欠点も感じなかった。

今回の指揮者は東京音大卒の佐藤雄一さんで、風貌はコバケンか小澤征爾といった感じでは、プロオケも指揮するようだが近年はこの地域のアマオケを中心に呼ばれているようだ。

 

 さて1曲目は悲劇的序曲。

 メジャーな曲だが、タイトルの問題なのか演奏機会は思うほど多くない印象の曲。

 弦のアンサンブルは想像より良好だが、金管がややバランスを欠いており、曲目に溶け込み切れず飛び出してくる部分があり、全体として何とか取りまとめた感じだった。

 指揮者の

 2曲目はブラームスのハイドン変奏曲。

 讃美歌的なメロディでクリスマスシーズンにぴったりの選曲で、私のお気に入りの曲である。

 オーボエの安定感が良好で、雰囲気をきちんと作ってくれる。

 ただし指揮者のテンポがやや安全運転で、もう少しメリハリをつけても良い気もしたのだが、オケの技術水準に合わせた影響なのか無理をせず、安全な範囲でタクトを振っている気がした。

 全体として、それなりの柔軟性を持ったオケだと思うので、もっとメリハリを持った演奏を要求出来た気がする。

 この結果、音楽の推進力の面でもどかしさを感じる演奏となり、アンサンブル的にはそれなりにまとまっていただけに、フィナーレももっと押し込めたのではないかという気がする。

 

 後半はシューマンの交響曲第2番。

 この日のプログラムを振り返ると、作曲年代が遡られており、ブラームスとシューマンという縁の深い作曲家の曲をこのように並べたのは因縁的である。

 さて演奏は、さすがにそれほどの繊細さはないが、メロディラインやリズムはしっかりと保たれており、日本のアマチュアの水準の高さを感じる。

 アマチュアだと粗が見えやすい弦が悪くなく、特に中低域が安定しており、音楽として楽しんで聴けたのである。

 ただ、ここでも指揮者の意図なのか力量なのかはわからないが、もう少し前のめり的なリズムで進んでほしいところでも、抑制が効いてしまい、推進力でもどかしさを感じる面はあった。

 アマチュアオケは完璧を求めてしまうと、粗が気になって仕方なくなるが、音楽を楽しむという観点で臨めば十分楽しめるし、こんな演奏を無料で提供してくれたオケの皆さんに感謝である。