上海鑑賞日記(主にクラシック)

上海鑑賞日記(主にクラシック)

上海生活の合間に聴いた音楽や見たスポーツなどの記録を残します。


テーマ:

日時:2019年6月16日

会場:上海交響楽団音楽庁コンサートホール

指揮:クラウス・ペーター・フロール

演奏:上海フィルハーモニー管弦楽団

曲目:

ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム

ブルックナー:交響曲第9番ニ短調

 

 

感想:

上海フィルがドイツの指揮者クラウス・ペーター・フロールさんを客演に招いての演奏会。

 フロールさんは日本のオケにも度々客演しているが、生で聴くのは恐らく初めてである。

 さて、1曲目はブリテンの曲で、非常に大編成の迫力ある曲ではあったが、こちらがもともと知らない曲であるのと美しさや深みを追及するような曲ではないため、演奏がどれほど良いのか下手なのか判別がつきにくく、楽器の乱れもややあったので、評価しずらい演奏だった。

 聴衆全体もブリテンの曲は珍しいので反応もイマイチで、演奏後の拍手も終わったかどうかわからないのでタイミングをうかがいつつで、反応は弱かった。

 故にカーテンコールもそこそこに休憩に入る。

 

 そして後半のブル9.。

 冒頭のいわゆるブルックナーの開始と言われる弦での始まりは、会場が静寂な状態にはなり切っていなかった状態だったので、やや聴こえずらい面もあったが、そこそこ綺麗に入れたので悪くないスタートで演奏が始まった。

 そして、展開部ではやや音量不足の弦パートではあるが、音の流れは崩れずブルックナーらしく音が広がる。

 

 さすがフロールさんというか、先日聴いたもう一つの上海のオケとは雲泥の差で、スムーズにブルックナーの世界が広がる。

 まあ、細かいところに目を向けてしまうと、実は木管や金管が結構ぽろぽろ乱れていたのだが、音楽の流れを壊すほどではなく、全体としてブルックナーの音楽は成立していた。

 そういえば昨年ブル8の良い演奏はやはり、このオケとマカオ管の合同演奏会であり、このオケはブルックナーの語法に慣れつつあるのだろうという印象である。

 フロールさんの指揮の運び方も、わかりやすく丁寧で何とかこの若いオケを導こうとしている姿が見える。

 まあフロールさんがリハーサルでとの程度苦労したか伺い知ることはできないが、ブルックナーの演奏の出来としてはなかなか良い演奏だったと思う。

 ただそもそもブル9という曲自体が、例えばベートーベンやチャイコフスキーなどに比べ耳慣れない難しい曲である上に重い音楽のため、ブルックナー好きの方には良い反応だったようだが、流石に初めて聴く方がうなるほどの演奏ではなかったので初めて聴く方には難しい曲だったような気がする。

 とはいえ、今後のブルックナー演奏には期待が持てるレベルであったのである。

 次は5番や6番に期待!