曖昧な幸福 | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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一ヶ月限定で受注生産受付中の僕のイラスト自己解説その7。

『曖昧な幸福』

曖昧な幸福

『IN NATURAL』に連載した短編小説の挿絵を
シルクスクリーンにした作品の解説はこれが最後ですね。

ことごとく話の内容を忘れちゃってますが、
描いた時の記憶はフラッシュ・バックするんです。

不思議なものですね。

この絵は、
タイトルの通り
アンニュイな女性の姿を描いたものですが、
女性のラインと
シーツの皺の境界線を曖昧にしています。

幸福というポジティヴなイメージの輪郭を
怠惰なメタファーの中に溶け込ませる事で
短編小説のメッセージを
視覚化する狙いがあったからです。

果たして"それ"は日の光のように眩しいものなのか?
むしろ、
退屈な倦怠の中にこそ
存在するのではないのか?

そんな想いがこの絵の中に込められています。

僕の作品の中では
一番筆書きの要素が強く出ているかもしれませんね。
実際にほぼ一筆書きでしたし。

技法は企業秘密ですが(再)w。

誘うでもなく
拒むでもなく
微妙な彼女の表情が
自分で言うのもなんですが
結構気に入っています。