全業のススメ〜音楽で喰ってゆきたいDJやミュージシャン志望の方へ | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

ここの所
僕のブログが
炎上気味でして・・・。

アナログ1万円は高い!
とか、
未だにアナログなんか?
とか、
音楽で金取ろうと思うな!
とか、
だったら辞めればいいじゃん!
とか
色々な
ご指摘も受けておりますが、
そんなに盛り上がって頂けるとは
夢にも思ってなかったんで・・・(汗)、
もし
読者の皆さんを
不快にさせているようでしたら
この場をお借りして
お詫びします。

済みません。

っていうか
事実を指摘しただけの
つもりなんですけどね。
いや、
苦言を呈しているのか・・・。

えっ、
言い方が悪い?

でも、
みんな毒舌好きでしょ?

僕のは
毒舌って程
痛快じゃないから
いけないのかな?

嫌味?
皮肉?

これでも結構
気を使って
書いてるんだけどなぁw。

言っときますけど

聖人君子じゃないですよ。

何気に
邪悪だと思いますw。

だって
僕が
清廉潔白な
善人だったらつまんないでしょ?

でも
中途半端に
小悪だから
切れ味が悪いのかもしれない・・・。

もとい、
今日は
CDが売れないとか
何でCD買ってくれないねん
とか
愚痴や
不満を
言ってないでw
前向きに行きましょう!

音楽で
喰って行きたい
DJやミュージシャン
志望の皆さんに
朗報です。

初めてDJやった時のお客さんが
たったの3人で
朝まで誰も踊らず、
しかも
チャージ・バックのギャラ
900円を
4人で分けたら
初任給が
たったの
225円だったにも関わらず
なんとか
25年以上も
音楽業界で
サバイヴして来た
沖野修也が
あなただけに教える
とっておきの処世術!

あ、
これ有料コンテンツにしようかな・・・。

情報商材売って
金儲けして
また
レコーディングに
投資できるw。

ちなみにね、
昔、
皆さんもよくご存知の
某企業投資家と
5時間話した事
(殆ど僕が一方的に)
があるんですが、
別れ際に
「沖野さんの話、
10億集められますよ・・・」

言って頂いた事あります。

5時間で10億。

という事は
僕の話は
1時間で
2億の価値がある?


あれ、
どこかで
2億って数字、
耳にしたなぁ。

気のせいかなぁ・・・。

っていうか
具体的な数字が出て来ると
一気に
詐欺師感が
強くなるなーw。


実際に
10億も投資されなかったのが
ますます怪しい!

はい、
脱線はこれ位にして
本来
有料コンテンツにしたい所ですが、
そこはフリーミアムとうか
なんというか
「あの話、役に立ちました!」
という人が
将来
僕に
ポーンっと
親切にも
5000万位
無期限無利子で
お金を貸してくれるんじゃないかという
(去年のネタ、しつこい?)
淡い期待を抱いて
無料で
とっておきの
処世術を
大公開!


経験者は語るって言いますよね?
昔の人は
何事にも先達者はあらま欲しき事なり
と言いましたよね?

同業者の方は
読まなくていいですよ。
既に色々お考えでしょうから。
それに、
「そんなんは無理や」
とか
「沖野だけができた個人的な例を
一般化するな」
とか
横槍入れてもらっても
困りますのでw。

あくまで
志望者向けです。


音楽で喰って行けたら
どんなにいいだろう!

厳しい現実をつゆ知らず
夢見がちな
若者

がいいなぁ。

でないと
チャレンジしないでしょ?
CDの売り上げなんか
どんどん下がってるし、
レコーディングに使える
予算なんて
笑ってしまう程少ないし、
DJで喰える人なんて
ほんの一握りしかいないなんて
本当の事言ったら
誰も
DJやミュージシャン
目指さないでしょ。


あっ、
言っちゃった・・・。

済みません。

この時点で
がっかりした
若者の皆さんも
この先
読まなくていいです。

あと
誰が読むのかな?
業界の人じゃなくて
志望者でもなくて・・・。

まいいか。

折角書き始めたんだし、
間違って
書籍化
される事にでもなったら
印税がちょろっと入って
何かの
足しになるかもしれない・・・。

勘のいい人
気付きましたよね?

もう
始まってます。

そう、
今日のタイトル、
全業のススメ。

ここまで読んでくれてる人、
損させませんよ。
しっかりついて来て下さいよ。

なんせ
無料ですからね。

時間は浪費するかもしれないけれど、
現金は減りませんからね。

もし、
ためになったと思ったら・・・

僕のDJを聴きに来るとか
僕がリリースした音楽買うとか
僕がライナー・ノートを書いた
CDを買うとか
僕がプロデュースしている
渋谷のThe Roomに遊びに来るとか
僕が出演するイベントに来るとか
僕が主催する
音楽フェスに足を運んでみるとか
僕の本買うとか
僕のラジオ聴くとか
僕のWEBマガジンの連載チェックするとか
僕が選曲してる有線と契約するとか
僕が連載を始めた新聞を買うとか
僕が店内BGMを担当していた銀行に口座開いて下さい。

そうなんです。
僕って
色々やってますよね?


っていうか
自分にできる事は
全てやっている。


これを
僕は
全業
と呼んでいます。

専業でもなく
副業でもなく
兼業でもなく、
全業

ススメ。


色々やっているけれども、
全て音楽に関係している。

しかも、
DJの本質でもある
音楽を紹介したり
音楽を通してものの価値観を変える
という事で全て一貫している。

僕の事
何でも屋って
思っている人いますけど
基本は
DJです。


でも
ただの
踊らせ屋じゃない。


僕は
DJの本質
というものを自覚し
様々なチャンネルで
その本質を
別の仕事で活かしている。

DJをして
聴衆を
楽しませますよね。
同時に
皆が知らない曲を
紹介しますよね。
そして、
こんな曲で踊れるか?
とか
こんな組み合わせも
ありなのか?
という風に
人の
既成概念や
従来までの価値観を
変える事までをも
視野に入れて
活動している訳です。

紹介という意味では、
ライナー・ノートや
ラジオや
有線放送や
WEBでの選曲も
立派な仕事になります。

そうなると
文章を書いたり
人前で喋ったりする事も
音楽に関わる
仕事になって来ますね。

で、
僕、
人の曲だけじゃなくて
自分の曲も紹介してます。

それは
色んな曲を
散々聴いて来て
自分だったら
こんな曲作るのになぁ
というアーティストとしての
自我の芽生え
でもありましたが
こんなが曲あったらかけたい!
という
DJの欲望でもあります。

この曲と
あの曲の間に
かける曲がない!
だったら作ってしまうかぁ、
みたいな。

そうなんです。
レコードを
かけるだけでなく
オリジナルも
作り始めたんですよね。

プロデュースから作曲まで。
REMIXやらRE-EDITも。

コンピレーションも
MIX CDも多々
作ったな・・・。

年間にリリースしたのが
26枚!
なんて年もありました。

今は昔・・・ですけど。

それから
僕は
DJをしたり
曲を作ったり
他人を
プロデュースしたり
CDやアナログを
リリースするだけでなく
場所も自分で作りました。

それは
The Roomという
元クラブ、
現タマリバ。

そして、
初期
フライヤーの
デザイン+イラストを
手掛けていたんですが、
バーニーズのプレスの方に
作品が再発見され
去年は遂に
個展を開催。

店舗だけじゃないです。
行きたいフェスがなかったから
自分で
TOKYO CROSSOVER/
JAZZ FESTIVALなる
フェスも
始めてしまいました。

一時期、
フリー・ペーパーや
レーベルもやってたんですよ。

ちなみに、
僕の会社は
音楽制作や
イベントの企画、
店舗の経営だけでなく
アーティスト・マネージメント

音楽出版の
管理業務もやっています。

その延長で
ジャケットの
アート・ディレクションや
スタイリングも
手掛けたりもします。

今月は
某アーティストの
宣伝コピーも考えた。
帯の原稿とかね。

ここ数年は
サウンド・ブランディングという
音楽で
空間の価値を変える
という考え方も
提唱していて
レストラン、
ホテル、
銀行、
映画館のラウンジ、
そして
空港までの音楽(音響じゃないですよ)
設計というか
BGMのプロデュースや
ディレクションも担当。

ライナー・ノートで始めた
執筆業も
書籍を3冊も出す等
(その内1冊はビジネス書?)
そっちの方が
音楽よりも
出荷数多かったりしてw。

この後に続く企画としては
動物園のための
ジャズ・アルバムや
花瓶のプロデュース
(The Roomで
花を飾るのがきっかけで
花瓶を蒐集し始めたので)や
料理本の監修まで
(かつて
自分の手料理を出す
イベントやってたんですよ)。

一体
何処まで手広くやるねん!
と突っ込まれそうですが
あくまで僕の中では
音楽の紹介

価値観の提案
というか転換というか
DJという仕事から
派生した活動に過ぎないんです。

但し
僕の場合、
全てを
一人で
やっている訳ではありません。
優秀な部下に
随分助けられているし
プロジェクトごとに
チームを編成する事で
多岐に渡る事業
(という程のもんでもないですけどね)を
成立させているんです。

僕は
これを
水平的全業
と呼んでいます。

自分の得意な事に関連する事を
横に広げてゆくイメージですね。
その道のプロと組む事も多いです。

レコーディングなら
歌手やエンジジニア。

レーベルなら
投資家やディレクター。

フェスティバルは
代理店や舞台監督。

CD/アルバム・ジャケットなら
カメラマンやデザイナー。

そして、
執筆なら
出版社や編集者。

これに対して
垂直型の全業
というのも当然存在します。

僕の身近な例で喩えると
The Roomのスタッフ、
冨永陽介。

彼は、
The Roomで働きながら
The Roomでレコーディングをし
The RoomでDJをして
The Roomで自分のアナログを売っています。

僕のように
闇雲にw
横には広げていないけれど、
基本、
The Roomを軸に活動し、
その上で
自分のやれる事を上下に広げて行くイメージ。

THe Roomでの
レコーディングなんかは
まさに
店舗の活用方法を
掘り下げてみたんでしょうね。
新たな価値を発掘する
というか発見するというか。

自分が働く店を使って
店で培った人脈と
自分の曲を作る。
レコーディングの
オーガナイズ、
プレスの手配、
進行の管理、
ジャケの依頼、
ディストリビューション、
宣伝まで
全て
彼一人でやっています。

僕とは
異なるベクトルの
全業の形。

上に広げるという意味では、
自分の
レーベルをやりながら
KENNY DOPEという
世界屈指のDJが
運営するレーベルからも
リリースを果たし、
The Roomで
活動を継続しながら
世界進出を
虎視眈々と狙っている。

もう
自分のイベントでしか
アナログも
売らなくなったから
彼を呼ばないと
地方の人が
彼の曲を買えない!
という珍現象も。

呼んで下さい
と売り込むのではなく
曲を手に入れたいから
地方の人が
彼を呼ぶんですよね。

これからは
海外の人が
冨永の曲を
手に入れたいが為に
彼を
色々な国に
招聘するかもしれませんw。

僕とは逆に
徹底的に
The Roomに、
そして
自分のスタイルに
こだわり、
その結果
自然な形で
地方へ
更に
世界へと
進出した
理想的なDJの姿。

ここまでは
水平型と
垂直型の
DJの活動を
紹介して来ましたが
次は
ミュージシャンの例です。

彼もまた
The Roomのスタッフ。
ROOT SOULこと池田憲一。

かれは
The Roomの
スタッフとして働きながら
ベーシストとして
数々のレコーディングや
ライブに参加。

自分のユニット
ROOT SOUL名義での
アルバムをリリースすると共に、
KYOTO JAZZ MASSIVEでは
マニュピレーター
(打ち込みやアレンジを担当)

ライブ・セットでの
音楽監督もやってます。

そして、
演奏家
作曲家でけでなく
アレンジャー、
プロデューサー、
リミキサーとしても活動。

この1月29日に
リリースされる
僕のREMIXアルバムでは
全曲を
再生させただけでなく、
ホーンのアレンジ、
レコーディング、
トラック・ダウンまでも手掛け
まさに
自分がやれる事の
全てに
取り組んだんですよね。

まさに垂直型全業を実践する
ミュージシャンの好サンプル。

水平型のミュージシャンの代表例は
COLDFEETのWATUSIさんとかかなぁ。

彼は、
ベーシストで
プロデューサーで
作曲家で
DJもやっている。

スタジオの経営者でもあるし
既に著作もあり、
昨年は
ディスク・ガイドも出版。
僕よりもまっとうな範囲での全業実践者。

勿論、
DJだけで
とか
演奏だけで
喰って行くのが理想ではあります。

でも
好きな事で
喰って行くのは
容易じゃない上に
音楽業界の
厳しい時勢を考えると
僕達のやり方って
何気にアリだと思うんです。

実際にDJの人って
回して、
ライナー書いて、
イベント企画して、
レコ屋で働いてたり、
コンピ出したり、
アーティストの
プロデュースしてる人
多いんじゃないかな?

何よりラッキーな事は
手広くやったり
全部自分でやったり
大変と言えば大変だけれど、
嫌な事を一つもやっていない!

言ってみれば
薄利多売w。

こういうやり方もあるんです。
好きな事で生きて行きたいなら・・・。

こうやって考えてみると
やはり
僕や冨永、
そして
池田にとって
The Roomっていう
空間の存在は大きいですね。

そこで
好きな音楽を
普及できるし、
新しい音楽が
通用するかどうかという
実験もできる。

お客さんの反応も
ダイクトに感じられるし、
ファンの人とも
直接コミュニケートできる。

誰もがお店を経営する!
って訳はいかないけれど、
自分の居場所ってのは
あった方がいい。

どこかに入り浸って
自分の店(気持ち的にね)
にしてしまえばいい。

そして、
そこで出会った人に
自分の音楽を聴いてもらうのがいいし、
そこで出会った人と
色んなプロジェクトを
立ち上げるのもいい。

僕達はそうやって生き延びている。

僕なんか
今、
窓格子にハマってて
WWGF
(WORLD WINDOW GRILL FEDERATION)
=世界窓格子協会の設立
まで考えてますからね?

何?
音楽と全然関係ない??

そんな事ないんですよ。
The Roomに
来れば判ります。


とにかく、
音楽との
関連性を
大切にしながら
自分の
興味のある事を
全て仕事にする

か、
あるいは、
音楽だけに
専念するけど、
一連の作業の
全てを
自分一人で
やってみる。


そうする事で活路が開けると思う。

僕達のやり方が
正解だとは言いませんが、
実際に
そうやって
音楽で食べている
人がいるって事を
知ってもらえたら
これから
DJやミュージシャンになりたいけど
大丈夫かな・・・
と思っている人も
少しは
希望も見えるかなと。

沖野修也の
全業のススメ。


ご清聴(読?)、
ありがとうございました。