自分の曲だけでDJする事 | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

以前
USTREAMで
合法のDJプレイを実現する為に
著作権も
原盤権も
僕の会社が権利を所有していて
著作権管理団体に登録していない
楽曲だけをかけたんですが、

「合法云々なんかじゃなくて
自分の曲をかけただけって言えばいい」

なんて
投稿(っていうのかな?)が
TWITTERにありました。

随分的外れな指摘だし
DJの事よく判ってないんだろうなと
思って
あからさまに反論しなかったけど、
"縛り”のある事の難しさと
"縛り”があるからこそクリエイティヴな事が出来る事も
あるってのは
つぶやいときました。

それから、
曲をリリースしているDJが
逆に自分の曲をプレイしないのは
どうか?
という問題提起(という程大袈裟なもんじゃないけど)
もTWEET。。。

自分の曲だけで
DJするのって
凄く不自由なんですよ。
だって
あ、
次あの曲かけたい!
と思っても
それが自分の曲じゃなかったら
かけちゃダメなんですよ。
そんな
自由度の低いDJプレイって本来ダメでしょ?

あれは
ダメ
これは
ダメ
なんて制限があると
プレイがスポイルされてしまう。

でもね、
その
抑圧された状態でも
逆に
普段使わない神経というか
脳細胞が活性化して(苦笑)、
発想の飛躍が
起こり得る事もあるんです。

例えば、
僕の場合
不定期で
"生音だけ"
とか
"歌モノなし"
みたいな
拘禁状態に
敢えて自分を追い込む事で
ハングリー精神を喚起したりします。

あれもダメ
これもダメ
でも
この手があったかー
みたいな
発見のカタルシスは
逆に
自由なセレクトでは
得られなかったりもするんです。

だからと言って
自分の曲を連発するDJを擁護する訳じゃないですよ。
スターDJにいますよね。
自分の曲を立て続けにかける人。
盛り上がりますけど、
流石にそれは安易だと思います。

僕が
優れた選曲家の条件として
挙げる
前後の関連性と意外性を
きちんと内包できている
DJならいいんですけど。

でも
そういう人は
自分の曲を連発しないか。

ただ
やっぱり
曲を作ってる人が
自分の曲をかけると説得力が違うし
(皆も聴きたいよね?)、
某HIP HOPの伝説的DJは、
「人の曲で自分を100%表現するのは難しい」
と断言し、
基本、
自分のトラックを中心にプレイを構築し
"上モノ”
だけを現場で即興的に
被せていたりします。

だから
自分の曲をかけてるだけ!
何て事は軽々しく口にできないんです。
本当は・・・。

何で
今頃こんな話をしたかというと
今日、
17時から
雑誌"GROOVE"春号(3/28発売)の為に
PATRICK FORGEさんと
"選曲"をテーマに対談するんです。

そして、
22:10-23:10の間は
J-WAVEでこれ(しつこい?)
http://bit.ly/MOe72

なので
どちらも
チェックして下さい。

PS

あの時
全部自分の曲だけじゃなかったんですよ。

全部僕が何らかの形で関わっている(社長ですから)
曲だったんですよね。
厳密には。