パトリック・フォージ | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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今夜、
THE ROOMのゲストDJは、
パトリック・フォージ。

ジャイルス・ピーターソンと並ぶ、
クラブ・ジャズ・シーン、最重要人物の一人。

いや、
この二人こそが、
クラブ・ジャズの最高峰ではないでしょうか。

僕の著書、
『クラブ・ジャズ入門』にも書きましたが、
ジャイルスとパトリックが
カムデンのディングウォールズで
約20年前に始めたサンデー・アフタヌーン・パーティーが、
クラブ・ジャズの概念を産み出したのです。

そこでは、
ダンサー向けのジャズ・セットがあり、
ライブ・ゲストが登場し、
ハウスやヒップ・ホップといった現代のダンス・ミュージックが
かかる時間帯もあったのです。

つまり、
「踊れるジャズとジャズの影響を受けたダンス・ミュージックの混在」が
そこで提唱され、
DJと
ミュージシャンの邂逅が
実現したのです。

それ以前にも
ジャズがかかるパーティーはあったでしょうし、
ゲスト・ライブがなかった訳ではありません。

ただ、
あらゆるダンス・ミュージックの中からジャズの影響を持つ音楽を抽出し、
しかも、
踊れるジャズと意識的に並列し、
オーディエンスだけでなく
ミュージシャンにも影響を与えたセッションであるが故に
伝説のパーティーとして
今も語り継がれている訳なんです。

だから、
ジャイルスとパトリックの出会いが
クラブ・ジャズの起源であると考えられるのです。

それに、
某書籍のインタビューで、
ジャイルスは、
パトトリックから
ジャズの知識を授かった事があると語っています。

あの、ジャイルスがですよ!

パトリックが凄いのはそれだけではありません。
ヒップ・ホップにおけるジャズとの互換性/親和性を
いち早く検索し、
傑作コンピ、
『REBIRTH OF COOL』を監修したのも
彼でした。

今、流行の???
ジャジー・ヒップ・ホップ・コンピは
全てパトリックの偉大なる発見の影響下にあると言えるでしょう。

まだまだあります。

彼のプロジェクト、
DA LATAがACID JAZZが鎮静した後に
爆発的なブラジル・ブームを決定的なものにしました。

しかも、
大ヒット、「PRA MANHA」は、
NYのハウスDJ達にもヘビー・プレイされ、
ロフト/ガラージの支持者達にも受け入れられたのです。

こんなエピソードがあります。
2004年の事なんですが、
年末にパトリックが来日し、
THE ROOMでプレイした時の事です。

ふらりと遊びに来た
ルイ・ベガが、
パトリックのDJに大興奮で
朝まで踊りまくりの呑みまくり。
何と
無償で
パトリックの為に
自ら照明係を買って出てくれたんです。

あの、ルイ・ベガがですよ!

そして、ルイ・ベガは
この時のTHE ROOMでのパトリックのプレイを
2004年のベスト・パーティーと評したのです。

クラブ・ジャズの創始者であり、
ブラジル・ブームの立役者であり、
ハウスDJをも唸らせる男、パトリック・フォージ。

そんな彼が
今夜、
THE ROOMでプレイしてくれるというのに、
僕、
大阪なんです(涙)。

だから、
皆さん、
僕の替わりに
パトリックのDJ、
思う存分
楽しんで下さい。

関西の人は、
大阪に来て下さい(笑)。

おっと、
忘れてた、もう一つ。

何と、
SLEEP WALKERの名曲、
「愛の河」のヴォーカル・ヴァージョン、
「REVER OF LOVE」の作詞は、
パトリックによるものなんですよ。

絶対
行くしかないでしょ、
今夜!!!