渡欧終了 | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

パリへ戻って一泊。
最後の夜は
JAZZAMARとディナー。
彼女のカトリーナも一緒。

ホント
今回は
彼のお陰で
素晴らしいギグを堪能できた。

ありがとう。

押しも強くて
アクも強いので

一筋縄ではいかないタイプ。
流石の僕も圧倒されっ放し。

ちなみに
見た目は、
ジローラモと
ビートたけしを
足して二で割った感じ。

中身もそうだと
相当ヤバいね(笑)。

ヨーロッパの人は(って随分大雑把な分類だけど)
自分の事しか考えてない!
なんて僕はいつしか思うようになってたけど、
JAZZAMARは
いつも僕の事を考えてくれていた。

いや
JAZZAMARだけじゃない
ライナー・トゥルービーも
JAZZANOVAのユルゲンも
ブラティスラヴァのRADOも
僕の友達は

凄くいい奴だ。

実は
今回の旅は
僕のヨーロッパのエージェントとの
契約を破棄した後の初めてのツアー。

あまりのいい加減さと自己中心的な
エージェントのやり方に嫌気がさして
彼を一方的に解雇しただけでなく、
二度とヨーロッパになんか行くものかと
キレかかっていた僕に
「皆が待っているから、もう一度来るべきだ」
と誘ってくれたのはJAZZAMARだった。

これだけ
ヨーロッパに
来てると
徐々に新鮮さも減り
美女に会える楽しみはあるものの(笑)、
ホスピタリティーの低さばかりが
気になるようになり
行く気も薄れる訳ですよ。

でも
今回
色々発見もあり
実りのあるツアーだったから
モチベーションが
随分上がった。

まずは
音楽シーンの現状。

ヨーロッパは
テック・ハウスが席巻!!!

いえ、
そんあ事ありません。

テック・ハウスのクリエーターが元気なのも
認めるし
そういう音楽が好きな人は多いけれど
クラブ・ジャズがテック・ハウスに
取って替わられたって事はない。

現に
全てのギグが
僕のスタイルで全く問題なかった。

なんでもありの
クロスオーバーって日本が今や
その主要国になってるけど、
そういう音楽の聴き方を支持する人は
ヨーロッパにもちゃんといる。

そして、
ヨーロッパの人全てが
いい加減で
自己中心的ではない
という事。

そんなの当たり前ですが(笑)。
エージェントによってもたらされた
トラウマが解消された。
それ、偏見でしたね。

結局
その人がどうかって事。

日本人でも
気の効かない奴はいるし、
アメリカでも
ヨーロッパでも
ちゃんとしてる人はいっぱいいる。

勿論
風土とか文化によってもたらされる
メンタリティーの違いが無い訳じゃない。
それは
フランスとドイツでも違うだろうし、
スイスとスロバキアでも違うだろう。

でも、
日本人の平均的な気遣いのレベルが高いとしても
どの国にも
そのレベルを越える人は必ずいる筈。

嬉しい事に
DJの中には
修也からホスピタリティーとは何かを
学んだ!
何て事を言ってくれる人がいたりしますが、
当然
逆に
僕が彼等から学ぶ事も沢山あります。

例えば
今回のヨーロッパ・ツアーで
僕がJAZZAMARから
学んだ事は

どんな状況であれ、
自分が楽しむ事が大事だという事。

人が多少、少なかろうが、
ノリが悪かろうが、

DJで喰える有り難さと
世界を旅する事ができる幸運を
噛みしめれば

楽しめない訳がない。

そして、
僕がエンジョイしている姿を見て
オーディエンスも
ハッピーになれるんです・・・。




シャルル・ド・ゴール空港には
丁度2時間前にに着いたけれど
チェック・インを済ませると
僕はすぐさま
出国審査に向かった。
ターミルナルは大混雑で
すでに行列から不満の声がくすぶっている。

僕は
JAZZAMARと固い握手を交わす。

片言の日本語で彼が僕を見送ってくれる。
恥ずかしくって
フランス語では感謝の気持ちを言えなかったけれど、
僕は
JAZZAMARに
いつまでも
手を
降り続けていた。

彼が
僕の視界から
消えてしまうまで。