メイキング・オブ・ブレ-ドランナ-
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パソコンの外付けハードディスクが吹っ飛んで、リンチ版「デューン」や「未知との遭遇」の究極版のデータが失われてしまい、なかなかエグイ日常を過ごしている。
まずは、ほかのハードディスクの整理などをする中で、懐かしい動画を発見したから紹介する。
それは、ポール・サモン著「フューチャーノアール/メイキング・オブ・ブレードランナー」の一文についてご覧いただきたい。
まずは、「ブレードランナー」の編集担当、テリー・ローリングスによる、「デッカードが見るユニコーンの夢」の編集についてのコメントを読んでほしい。
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「私が編集したオリジナルの一角獣場面は、ディレクターズ カットで見られるフッテージとは違っていた」とローリングスは指摘する。
「1992年に『ブレードランナー』 を改訂する時には、 一角獣場面のオリジナ ルのネガは紛失していた。ポジさえ見つけられなかったんだ。」
(数ページあとに、この点については深く追求されている)
さらにローリングスは続ける。
「とにかく、オリジナルの一角獣場面は、基本的にさまざまなインターカットの連続だった。デッカードがピアノから数葉の 写真を取り上げるところから始まり、デッカードはピアノの周囲をまわり、それからピアノによりかかる。 次に、 フォードはある写真に見入り、そこで、フラッ シュが光る!いきなり、森から走り出てくる一角獣のカットが入る。次の瞬間にそれが消えて、デッカードはスナップショットをじっと見ている。次の瞬間に また一角獣の映像が入り、まっすぐカメラに向かってくる。それから、一角獣は頭を振る。一角獣が頭を振ると、フォードが頭を振っている場面にカットバックする。まるで、フォードは自分の頭から考えを振り払うかのように振っている。」
「フューチャーノアール/メイキング・オブ・ブレードランナー」より
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いかがかしら?
この本が出版された当時、すでに「ユニコーンの夢」の含まれたバージョン「ブレードランナー最終版/ディレクターズカット」が公開されていたので、「ユニコーンの夢」の存在に、大いに驚いたものだ。
さらには、このシーンの編集が、「最終版」と、当時の構想では違っていたと知り、もっと驚いた。
すると、当時の私は、どうしてもオリジナルの構成でこのシーンを観たくなってしまったのである。
レーザーディスクの素材を駆使して編集して、VHSビデオとして勝手にでっち上げたのである。
それがコチラ↓
素材は、レーザーディスクの「国際版」と「最終版」しかないため、中々な無理矢理具合だが、まあ、頑張って作った。
その後、2008年になり、DVD版の「ファイナルカット版」の素材、及び、未公開シーンを入手。
同じく、DVDの「国際版」の素材と共に、テリー・ローリングスの構想を編集したのがコチラ。
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いかがかしら?
VHSに比べて素材が豊富で、ローリングスの構想をしっかりと表現できたと思う。
ちなみに現在は、フルHD素材で編集している。
また、いずれ紹介する。