SF映画「ソイレント・グリーン」と「ブレードランナー」の意外な関係 | 映画復元師シュウさんのブログ

SF映画「ソイレント・グリーン」と「ブレードランナー」の意外な関係

まさかの5月17日にリマスターの公開が控えているSF映画「ソイレント・グリーン」。

今から50年以上前の映画ですぜ!
なぜ今頃?
 
そんな「ソイレント・グリーン」と「ブレードランナー 」には少なからず因縁がある。

 

「ソイレント・グリーン」の原作小説を執筆したハリィ・ハリスンのアンソロジー小説に、「メカニズモ」がある。
ハリィ・ハリスン

 

(邦題「人間がいっぱい」)

 

実は、「ブレードランナー 」の脚本家の一人、ハンプトン・ファンチャーは、当初、この本のタイトルが気に入り、一時期、脚本のタイトルを「メカニズモ」や、「メカニズモと危険な日々」にしていた。

ハリィ・ハリスン著「メカニズモ」

 

さらに、このアンソロジー小説のカバーアートも気に入り、カバーアートを手がけたジム・バーンズを映画のデザイナーとして起用。 

 

ジム・バーンズ

 

彼には、スピナーの初期デザインを任せた。

 

その後、スピナーのデザインは、みんな大好きシド・ミードに引き継がれていく。
 
「ソイレント・グリーン」は、1972年公開で、2022年を夢想した。
「ブレードランナー 」は、1982年の公開で2019年が舞台。
いずれも、今となっては過去になってしまった。
 
でも、それぞれの映画の中で描かれているメッセージは普遍的なものだ。

特に、女性蔑視への痛烈な批判は、今の世の中にこそ必要なものだ。