3月5日は丸々ブレードランナーの日だった。「日本初のLIVE開催!」「ロバート・オカザキ墓参り」 | 映画復元師シュウさんのブログ

3月5日は丸々ブレードランナーの日だった。「日本初のLIVE開催!」「ロバート・オカザキ墓参り」

3月5日に行われた渋谷オーチャードホールの「ブレードランナー LIVE」は正に"体感"だった。 

 

以前参加したスター・ウォーズ のフィルムコンサートは、まんまジョン・ウィリアムズのサントラの完コピで、そのクオリティの高さに驚いたが、こっちは、テイストとしては、適度なアレンジで、単体のコンサートに、映画をバックで流しているという感じだろうか。 

 

愛のテーマのサックスと、女性ボーカル、そしてエンドタイトルは本当に絶品だった。

 

一応、動画でもその時のレビューを記した。


なおこの動画では、ブレードランナーLIVEのみならず、その前に行われたロバート・オカザキの墓参りについても紹介している。
そちらも是非ご覧あれ!

 


さて、ブレードランナーLIVEに話を戻そう。

今回の「ブレードランナー LIVE」はステキな演奏だったから満足だが、逆説的に、ヴァンゲリス自身の生演奏が聴けない喪失感が増してしまった。 

次回はシンセのみのバージョンを聴きたいぞ!

生演奏としては、2017年の「ブレードランナー プレミアムパーティ」で、ケン・イシイが演奏したバージョンも絶品だったが、今回の演奏は、映画の進行に合わせて、適宜に曲が演奏されていくいわゆる”フィルムコンサート”だった。


音のアレンジ具合は、こちらの2017年のデンマークのコンサートにテイストが近かったかな。

 

今回は、映像からは音楽だけを抜いて、そこに生演奏を充てているのだが、それによって、これまではあまりに気づかなかったデッカードがゾラを処分した後の、デッカードの息遣いやため息がはっきり分かり、臨場感が増したと感じた。


また、ヴァンゲリスが(基本的に)シンセで表現していた様々な旋律を、色々な楽器で演奏するため、「ここはシンセだけだと埋もれていたけど、本来はこういう音色だったのか!」「こういう解釈で演奏したんだ!」などと、ヴァンゲリスの音色が解体され、再構築された音源からは、新たな気づきがあってとても興味深い経験だった。