毎週日曜の朝にNHK俳句という番組が放映されています。以前から見ていたのですが、自分でも下手なりにやってみようかと思い、番組の兼題に合わせて詠んでいます。

 

今回の兼題は「薄暑」でした。“薄く暑い”と書いて「薄暑」なので、夏の初めのやや汗ばむかなといった時期に当たります。大正の頃に定着した比較的新しい季語のようです。暑さに薄い厚いといった計りはないので感覚から発せられた言葉なのですが、わたしは“薄”の漢字が暑くなって薄着になることを連想させてくれるので、初めて知った季語ですが、詠む句の出来栄えは別として、すんなりと受け入れることができました。

 

 氷砂糖溶けしグラスに薄暑かな

(こおりざとう とけしぐらすに はくしょかな)

 

前回は「新茶」を兼題で詠みましたが、今回は砂糖水を題材にして詠んでみました。暑い夏は喉が乾くので、飲み物を題材にした句が多くなるのかも知れませんね。

最近だとわざわざ砂糖を溶かして砂糖水を作ることはないですが、透明のグラスに注いだ水の中に、これまた半透明ではありますが固形の氷砂糖の大きいのを一つ入れて、そのままじっと観察していると、氷砂糖の表面からだんだん溶けて来て、溶媒の濃度差をゆらゆらと示しながら砂糖水に変わって来ます。外は、初夏とはいっても昼下がりだと結構暑さを感じます。眩しくなった日差しをキッチンの窓から眺めつつ、手元には出来上がりつつある砂糖水。蝉が鳴き始める前の静かな夏のひととき、この先の予定や約束など瑣末なことは全て忘れて、氷砂糖の透明な影だけを目で追いかける...何をするでもないけど、心を完全に弛緩して時の流れだけを感じていたい。薄暑は薄いだけに日常の景色のどこにでも潜んでいて、それも薄いどころか非常な奥深さを持っているようです。


 

ちなみに、出来上がった砂糖水は、更に冷やしながら二酸化炭素を溶かして行くとサイダーが出来上がります。中学校の理科の実験で実際に作った記憶がありますが、今でも同じような実験はやっているのでしょうか。二酸化炭素といっても、自分の呼気をストローでブクブクやって溶かし込んでいるだけなので大した実験ではないのですが、どんな味のサイダーができるか、それだけを楽しみにして懸命に混ぜていました。出来上がった手作りサイダーの味は、もちろん作り手の良し悪しで決まってしまいますね。

 

 

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