毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。
今回の兼題は「葉桜」でした。桜の散った後に残る青々とした若葉を愛でる言葉で、寂しさ半分、爽やかさも伝わって来る季語です。ちなみに「桜」はもちろん春の季語ですが、「葉桜」は夏の季語になります。桜が散ると春から夏に季節が移って行く訳ですね。傍題に「桜若葉」や「花は葉に」があります。「桜若葉」は6音なので若干詠み難いですが、「花は葉に」は5音なので上五や下五に入れて詠み易そうです。「花は葉に」は芝居の台詞回しのように耳に入って来るので、それだけで俳句らしくなるかも知れません。
連休の明けて葉桜待つ街へ
(れんきゅうの あけてはざくら まつまちへ)
「花は葉に」 は詠み易そうと言いながら、結局「葉桜」で詠んでみました。それもいつもなら切れ字の“や”を付けて上五に置くパターンなのですが、今回は中七に入れるという、無理に難しく詠んだような句になりました。
日本は南北に長いので、特に北海道のような北国では連休中はまだ葉桜になっていないでしょうが、大方の地域では桜は散ってしまい、緑濃い葉桜が茂っているのがゴールデンウィークの頃ではないでしょうか。四月の初めに花見をして楽しみ、それからまだひと月も経たないうちに今度は大型連休で遊びに出掛けます。考えてみたら、学生も社会人も入学・就職した直後はそれほど勉強も仕事もしないまま休暇を楽しめる訳で、時候も穏やかで本当によい時期です。
しかし連休が終わると、楽しんだ分だけ現実に引き戻された時のギャップが辛くなります。切り替えがきれいさっぱりできる性格の人は幸せですが、わたしは苦手です。これまでを振り返ると、現実に戻った時の辛さが怖くて休暇自体も十分に楽しめないという損な人生でした。ですから、葉桜を見るとその爽やかさよりも寂しさというか、やるせなさのようなものを感じてしまいます。“葉桜待つ街へ”は詠む人の性格によって、元気の湧く言葉にもなれば、不安や心労を感じさせる言葉でもあります。
定年再雇用となって早三年めに入りました。仕事量は減り、責任や負担は軽くなりましたので、連休は明けた後のことを心配することなく十分に楽しめるかというと、そうでもありません。長年の慣習が染みついていることもありますし、休暇を楽しむためには結構な体力も必要とされます。どうしてものんびりと過ごす休暇が中心の連休となるのでした。大型連休は楽しめるうちに、その後のことは考えないようにして無理にでも遊んで楽しむのが一番ですね。