毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。
今回のテーマは「飛ぶ・跳ぶ」でした。テーマの言葉が動詞だと難易度が上がります。句の中に動詞を入れるなら一つ、もしくは一つも入れなくてもよいくらいです。動詞を入れ過ぎると説明的な句になってしまいます。悩んだ挙句に考えたのが、動詞の季語を見つけて詠むという作戦です。上手い具合に「星飛ぶ」という秋の季語が見つかりました。「流星」や「流れ星」の傍題で、「星流る」という季語もあります。趣味で天体観測もしているので好都合です。
星飛ぶや誰が積み継ぎし石の塔
(ほしとぶや たがつみつぎし いしのとう)
石の塔というのはケルン、積石のことです。山頂や山道に石を積み上げて登山者の道しるべとなっています。また、山で亡くなった人を哀悼する意味で積み上げられることもあります。
星は宇宙の広大さをイメージさせますが、一方のケルンは握れるほどの小さな石が沢山積まれたものです。宇宙に比べて人の小ささを象徴するようです。また、流れ星はほんの一瞬光り、瞬く間に消えてしまいますが、ケルンは見るからに脆く崩れ易いにも拘わらず、崩れる度に誰ともなくまた積まれ、無くなることがありません。この対照の不思議さや神秘さを詠んでみました。
先日も書きましたが、今年の夏休みには高原や山頂を目指して避暑の旅をしました。それほど高いところまでは登らず、登山とは呼べない初心者の山登りでしたが、登山の楽しさを多少味わうことができました。来年は登山用の装備を揃えて、より本格的な登山に挑戦しようかと考えています。装備だけでなく体力もつけておかないといけないですね。毎日の散歩に坂道を登るコースを入れてみようと思います。
今回、ケルンを石の塔と表現しました。これは「ケルン」が晩夏の季語になっており、傍題には「積石」という季語もあって、そのまま詠むと「星飛ぶ」と季重なりになってしまうからです。季重なりになっても、どちらの季語が強いかが読み取れる句になっていればよいとも言われます。「星飛ぶや」と切れ字の「や」を付けてこちらの季語を強調したつもりなのですがどうでしょう。
「ケルン」の他に「山登り」「山小屋」など、登山に関する言葉は晩夏の季語となっています。理由は八月頃が登山のピーク時期だからだそうです。「山の日」も8月11日ですね。でも、立秋が8月7日か8日頃にやって来るので、定義的には秋になってしまいます。これにも理由があり、山を登る人々の感覚や、厳しい暑さから逃れて涼しい山を目指すという行為は「夏」の生活実感に近いからだそうです。



