先週に続いて、SDGs2030年までの持続可能な開発目標)について調べて分かったことをまとめます。

SDGsは、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っており、発展途上国のみならず先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なもので、日本としても積極的に取り組んでいる国際的な規模の取り組みです。今回は世界の中で、日本はどどのように考え、何を目標にしているのか、そしてどのように取り組んでいるのか、について、実施指針の内容に基づいてまとめてみたいと思います。

外務省のサイトでは、次のURLに資料が公開されていますので参考にしてください。

 

 外務省 - SDGs実施指針


今回は、達成するための具体的施策についてです。

 

9.達成するための具体的施策

具体的施策は広範囲にかつ様々な観点から数多く計画されています。その中から、今回調査の切っ掛けとなった障害者がテーマとして取り上げられているものを探してみました。

主要なテーマとしては、最初の「あらゆる人々の活躍の推進」で取り組まれており、特に関連が深いと思われるSDGsは、

1(貧困)、4(教育)、5(ジェンダー)、8(経済成長と雇用)、10(格差)、12(持続可能な生産と消費)等

 

になります。

 

<障害者>

①障害者基本計画(第3次)に規定する施策の推進

障害の有無にかかわらず、国民誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う共生社会の実現に向け、障害者の自立と社会参加の支援等のための次に掲げる施策等の一層の推進を図ります。

 

②公共交通機関のバリアフリー化の推進

「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」というユニバーサルデザインの考え方を踏まえた「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に基づき、バリアフリー化を推進します。

 

③障害者雇用の推進

「ニッポン一億総活躍プラン」等に基づき、法定雇用率(2.0%)を達成していない企業に対して、その達成に向けた指導等を行うとともに、障害者の希望や特性に応じた職業紹介、定着支援等を行います。

 

<差別の解消>

①「心のバリアフリー」の推進

外国人・障害者の人権の尊重をテーマとした人権啓発活動に積極的に取り組むこと等により、「心のバリアフリー」を推進し、国籍や障害の有無等にかかわらず相互に尊重し合う共生社会を実現します。

 

<教育>

①障害者の職業訓練

「第3次障害者基本計画」に基づき、障害者職業能力開発校における障害の特性に応じた職業訓練を実施するとともに、民間教育訓練機関等の訓練委託先を活用し、障害者の態様に応じた多様な委託訓練等を実施します。

 

 

全く新たに策定したというわけではなく、これまでにも国家的な課題として取り組んできていた施策を再整理して、さらにSDGsの精神に基づいて効果的に関連づけしているんですね。このような国レベルの活動が進められていたことを今回初めて知りました。