先週に続いて、SDGs2030年までの持続可能な開発目標)について調べて分かったことをまとめます。

SDGsは、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave noone behind)ことを誓っており、発展途上国のみならず先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なもので、日本としても積極的に取り組んでいる国際的な規模の取り組みです。今回は世界の中で、日本はどどのように考え、何を目標にしているのか、そしてどのように取り組んでいるのか、について、実施指針の内容に基づいてまとめてみたいと思います。

外務省のサイトでは、次のURLに資料が公開されていますので参考にしてください。

 外務省 - SDGs実施指針

今回は、日本にとっての意味についてです。


 

3.アジェンダの採択の背景と日本にとっての意味

地球規模で人やモノ、資本が移動するグローバル経済の下では、一国の経済危機が瞬時に他国に連鎖するのと同様、気候変動、自然災害、感染症といった地球規模の課題もグローバルに連鎖して発生し、経済成長や社会問題にも波及して深刻な影響を及ぼす時代になってきています。このような状況を踏まえ、持続可能な開発のための2030アジェンダはm20159月に国連で採択されました。

アジェンダは、開発途上国の開発に関する課題にとどまらず、世界全体の経済、社会及び環境の三側面を、不可分のものとして調和させる統合的取組として作成されています。そして、先進国と開発途上国が共に取り組むべき国際社会全体の普遍的な目標として採択され、その中に持続可能な開発目標(SDGs)として17のゴール(目標)と169のターゲットが掲げられました。

2030アジェンダの副題は、「我々の世界を変革する」であり、その前文において、「我々は、世界を持続的かつ強靱(レジリエント)な道筋に移行させるために緊急に必要な、大胆かつ変革的な手段をとることを決意している」と述べられています。日本は、これまでと異なる決意を持って、国際協調主義の下、国際協力への取組を一層加速していくことに加え、国内における課題にも取組を強化し、国際社会全体の課題としても取り組む必要があります。

4.実施指針の意義

本実施指針は、日本が2030アジェンダの実施にかかる重要な挑戦に取り組むための国家戦略であり、具体的には政府が関係府省庁一体となって、あらゆる分野のステークホルダーと連携しつつ、広範な施策や資源を効果的かつ一貫した形で動員していくことを可能にするため、現状の分析を踏まえ、ビジョン、優先課題、実施原則、推進体制、フォローアップ及びレビューのあり方を定めた上で、優先課題の下での個別施策を定めるものです。


次回は、これまでの取組についてまとめます。