先週に続いて、SDGs(2030年までの持続可能な開発目標)について調べて分かったことをまとめます。
SDGsは、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no
one behind)ことを誓っており、発展途上国のみならず先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なもので、日本としても積極的に取り組んでいる国際的な規模の取り組みです。今回は世界の中で、日本はどどのように考え、何を目標にしているのか、そしてどのように取り組んでいるのか、について、実施指針の内容に基づいてまとめてみたいと思います。
外務省のサイトでは、次のURLに資料が公開されていますので参考にしてください。
1.概要
<Visionビジョン>
持続可能で強靱、そして誰一人取り残さない、経済、社会、環境の統合的向上が実現された未来への先駆者を目指します。
<Implementation Principles (実施原則)>
①普遍性、②包摂性、③参画型、④統合性、⑤透明性と説明責任
<Follow-up Cycle(フォローアップ)>
2019年までを目処に最初のフォローアップを実施します
2.8つの優先課題と具体的施策の例
(1)あらゆる人々の活躍の推進
一億総活躍社会の実現/女性活躍の推進/子供の貧困対策/障害者の自立と社会参加支援/教育の充実
(2)健康・長寿の達成
薬剤耐性対策/途上国の感染症対策や保健システム強化/公衆衛生危機への対応/アジアの高齢化への対応
(3)成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
有望市場の創出/農山漁村の振興/生産性向上/科学技術イノベーション/持続可能な都市
(4)持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備国土強靱化の推進・防災/水資源開発・水循環の取組/質の高いインフラ投資の推進
(5)省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会省・再生可能エネルギーの導入・国際展開の推進/気候変動対策/循環型社会の構築
(6)生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
環境汚染への対応/生物多様性の保全/持続可能な森林・海洋・陸上資源
(7)平和と安全・安心社会の実現
組織犯罪・人身取引・児童虐待等の対策推進/平和構築・復興支援/法の支配の促進
(8)SDGs実施推進の体制と手段
マルチステークホルダーパートナーシップ/国際協力におけるSDGsの主流化/途上国のSDGs実施体制支援
3.持続可能な開発目標(SDGs)への発展
持続可能な開発目標(SDGs)は、ミレニアム開発目標(MDGs)と比べて、次のように発展しています。
<MDGs>
8ゴール・21ターゲット(シンプルで明快)
途上国の目標
国連の専門家主導
<SDGs>
17ゴール・169ターゲット(包括的で、互いに関連)
全ての国の目標(=ユニバーサリティ)
国連全加盟国で交渉 実施手段(資金・技術)
次回は、日本にとっての意味についてまとめます。