毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。

 

今回の兼題は「室咲」でした。温室で春や夏の花を冬に咲かせることを言います。昔は梅を咲かせて楽しんだそうで、それだからでしょうか、歳時記には傍題に「室咲きの梅」とか「室の梅」とかが挙げられていました。現代では薔薇や蘭など、多くの花が室咲として栽培されるそうです。別の解説では、盆栽や切り枝を炉火で暖めて早咲きさせたもの、ともありました。盆栽が取り上げられているところなど、こちらのほうが何となく昔の室咲らしい感じを受けます。

 

 深窓にまことに小さき室の花

(しんそうに まことにちさき むろのはな)

 

草花を戸外から部屋の中に入れて大事に育てられ、暖めて花を咲かせるというところから、“深窓の令嬢”とか“深窓の佳人”という言葉を連想しました。ちょっと月並みだと思いつつではありますが、うちの庭に毎年、季節ごとにいろんな草花を植えては枯らしてしまうという罪を繰り返し犯し続けているわたしとしては、部屋の中で大切にされて、その可憐な花を咲かせた草花の様子は、やはり“深窓の令嬢”だなと思うのです。

わたしは戸外の自然な育てかたでさえ人並みにできないので、室咲などやって見ようと考えたこともないのですが、もしやってみたらとすると、おそらくは小さな花が一輪だけ、茎の先につくようなそんな草花を選ぶであろうと思います。沢山の花が咲くよりも、たった一輪だけでもその一輪に愛情の全てを尽くしたほうが、室咲する草花にとってもよいように思うのです。

それから、できれば花の付け根の額の部分が厚くてしっかりしたものがいいです。なかなか花弁が散ってしまいそうにないというところを狙ってのことですが、ちょっと注文が多過ぎでしょうか。やはり先ずは戸外でしっかりと育てられるように努力したいと思います。

 

現代では薔薇も室咲きさせるということですが、うちの庭の薔薇はどうかというと、昨年の12月と今年の1月の初めに紹介したとおり、何年かぶりに冬の時期にも室咲きさせないで花を咲かせてくれました。そもそも室咲とは部屋の中で暖めて早咲きさせるということですから、人工の開花とも言えます。花を咲かせる草花にとってそれは喜ばしいことなのかどうか。花を少しでも早く咲かせて、自らの美しさを育ててくれた人に見てもらうということは、愛でられる喜びもあるのでしょうが、唯、自然の摂理には反することのようで、本当にその草花にとって幸せなことなのか何とも複雑ではあります。

 

 

 

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