毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。

 

今回の兼題は「冬の空」でした。同じ冬の空でも、住んでいる場所によってその受けるイメージが異なることに気がつきました。日本海側だと曇った日や雪の日が多く、どうしても重苦しい雰囲気を連想しましすが、太平洋側はというと、冷たい北風で寒いことは確かですが空は青く晴れ渡った日が多くなります。わたしは太平洋側に住んで来た期間のほうが長いので、青空のイメージが最初に浮かんで来ます。

 

 逆上がりできたあの日の冬の空

(さかあがり できたあのひの ふゆのそら)

 

わたしの持つ「冬の空=青空」の思い出で詠んだのが、鉄棒の逆上がりです。あれは小学校二年の頃だったか、運動に関してはほぼ全てに対して才能に恵まれていなかったため、逆上がりについてもしっかり“できない”組に入ってしまいました。逆上がりは前回りと違って何も難しい技術や力は必要ないそうで、結局は身体のバランスや手足の伸縮のタイミングが上手く行えるかどうからしいのですが、才能に恵まれていないというのは、つまりその誰でも自然とできるはずの身体の動きができないということなので、まぁ苦労しました。ここで苦労の話を延々書いても仕方ないので、同じような経験をした人には分かるということにして、やっとのことでできた逆上がり、あの時あの、足をぱっと蹴って身体を逆さまにした時に初めて持った感覚と、そして同時に目の前に広がった青空は今でも時々思い出します。

 

この逆上がりの話、ずっと以前にも記事に書いたかも知れませんが、こういう子供の頃の辛かった出来事で、でも最後にはできるようになったというこういう記憶は、多分よい経験という分類に入り、その後の人生で活かされるというのがよくある話かと思います。ところが私の場合、そうも行かず、余り代わり映えのない人生を歩みつつあるようです。そうなると、あの時できた逆上がりについても、思い返す度に何かすっきりしないものが残ってしまいます。特に歳をとるに連れてその思いが増えて来ました。もしかしたら、きれいに晴れ渡った空だと思ったのは単なる思い違いで、本当は端っこのほうに灰色の雲が浮かんでいたのかも知れません。

 

 

 

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