毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。

 

今回の兼題は「鹿」でした。「鹿」が兼題になるのは、わたしが番組を見始めてから今回で3回目です。兼題に取り上げるその時々で先生が異なるので、秋には必ず「鹿」という訳でもないのですが、それでもなぜにこんなに“かぶって”しまうのでしょう。ちなみにこれまでわたしの詠んだ句は、1回目がこちら 2回目がこちら になります。

 

 水軍の栄枯の島や鹿鳴きぬ

(すいぐんの えいこのしまや しかなきぬ)

 

そして、3回目に詠んだ句が上記です。鹿と言えばやっぱり最初に思い浮かべるのは、あの哀愁漂う鳴き声でしょう。と、言いながらはっきり聞いたことはないのですが...。なので、3回目もその鳴き声に注目して作句しました。そして場所は、1回目は奈良公園の鹿でしたが、今回は故郷にも若干近い水軍で有名な島で詠みました。

考えてみると、鹿は色んな観光地、特に歴史的に有名な場所には居るような気がします。かつてはその場所の豪族が勢力を誇り、栄華を極めたという歴史があったとしても、その繁栄は必ず終わりの来る時があり、そして今に繋がっています。その栄枯盛衰の歴史を想うと、人の営みの儚さに共鳴するように鹿の鳴き声が聞こえて来ます。だからそのような場所には鹿が棲んでいるのかも知れません。

 

宮島の鹿は、その数がだんだん減っているとか。減っているというよりも、減らしているそうで、餌を求めて山から街の中に降りて来ないよう、無暗に餌を与えることは禁止されています。それで、奈良公園とかと違って、宮島には鹿煎餅がないんですね(...紅葉饅頭はありますが)。

奈良の鹿は、住民に被害を与えたといったことを聞きませんが、近くの住民と上手に共存できているんでしょうか。そうだとすると、そのノウハウのようなものも宮島の住民の人たちと共有できれば、問題解決の糸口になるかも知れません。いやいや、そもそも奈良の鹿は宮島の鹿とはその持つ歴史の深さが違うのです、と言い放たれてしまうとちょっと困るのですが...



 

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