先日、メンタル不調者対応の実務について紹介した際、職場復帰前のステップで行なうべきことが最も重要で、その一つとして職場復帰前トレーニングの導入が挙げられていました。この職場復帰前トレーニングとして、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構ではリワーク事業が行われています。今回、精神障害者総合雇用支援に関するパンフレットを一読してその内容を調べてみましたので概要を紹介したいと思います。
高齢・障害・求職者雇用支援機構のサイトでは、次のURLにパンフレットが公開されていますので、参考にしてください。
今回は、リワーク支援についてです。
3.リワーク支援
センターの専門の支援担当職員が雇用事業主・主治医と連携しながら支援を行ないます。
雇用事業主に対して
・職場復帰のための職務内容、労働条件等の設定に関する助言・援助
・職場復帰受入れのための上司、同僚等の理解の促進に関する助言・援助
・職場復帰後の支援対象者の状況把握や適切な対処方法に関する助言・援助
・家族・主治医との連携に関する助言・援助
支援対象者に対して
・生活リズムの構築および通所等に必要な基礎的な体力の向上
・作業遂行に必要な集中力、持続力等の向上
・ストレス場面での気分、体調の自己管理および対人技能の習得
4.リハビリ出勤支援
リハビリ出勤支援とは、職場復帰に向けた復帰予定の職場でのウォーミングアップのための支援です。リハビリ出勤支援では、雇用事業主の協力を得て、支援対象者に復帰予定の職場でた作業体験や上司、同僚との交流を行なう中で、職場復帰への不安を軽減し、無理なく職場復帰を進めて行くことができるように、職場での適応性の向上を図るための支援を行ないます。
・センターでは、予め支援対象者・雇用事業主・主治医と作業体験の内容、実施時間等について協議し、それらの内容を設定します。
・支援対象者に対して、作業体験の進め方、上司や同僚との交流方法等について指導・助言を行ないます。
・雇用事業主に対して、職場復帰後の支援対象者の状況把握のポイント、状況に応じた指導方法等の雇用管理について助言・援助を行ないます。
次回は、リワーク支援Q&Aについてまとめます。