毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。

 

今回の兼題は「蟇(ひきがえる)」でした。漢字は違いますが蛙の種類の一つで、日本原産の蛙の中では最も起きい種族なんだそうです。梅雨のこの時期だと黄緑色をしたちょっと小さめの、いわゆる一番カエルらしい姿をしたアマガエルのほうをよく見かけます。ちなみに芭蕉の古池の句で詠まれているのは「蛙」で、こちらは春の季語になります。同じ蛙の仲間でもそれぞれに特徴を持っているので、それを生かして句に詠み込むようにしないといけませんね。

 

 言ひたきを喉に溜めたる蟇

 (いひたきを のどにためたる ひきがえる)

 

春の蛙や梅雨の雨蛙と蟇との違いは何か。わたしはそれぞれの蛙の喉元の辺りに注目し、蟇の喉元が一番大きく膨れていることに気が付きました。あの膨れて垂れ下がった喉元に、蟇は一体何を溜めているのだろうか。いろいろと想像しながら眺めていたら、蟇は言いたいことをじっと我慢して喉のところに溜めているので、それで蟇の喉は膨れているのだという考えに辿り着きました。

蟇はそんなによく鳴くようなイメージではなく、鳴いたとしても雨が降り出した嬉しさから出て来る鳴き声ではなく、何か鬱々としたものが伝わって来ます。蟇は目の前で繰り広げられる人間界に対して、苦言や忠告、皮肉など、言っても仕方ないのでずっと溜め続けていて、それでも時々我慢し切れずに太く短く、あの独特の蟇の声を絞り出して、人間界に向かって発しているのではないのかと思うのです。そして、それは分かる者にしか分からないのです。

 

 

蟇は他の蛙と違って、背中が黄褐色や黒褐色をしていて、色だけでもダークな役柄が似合いそうです。更に顔つきが厳つくて、動きが鈍いところが逆に威厳を感じさせます。沢山の種類がある蛙の中でも、このような蟇に代弁してもらえるのならば、少しは鬱憤も晴れるというものです。


 

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