毎週日曜の朝に「NHK俳句」という番組が放映されています。これまでも時々見てはいたのですが、私も番組に合わせて、下手でも一句ずつ作ろうかと思うようになりました。できるだけ続けていこうと思います。
本日は「俳句さく咲く」の放映でした。兼題は「秋風」で、テーマは切れ字「や」を使おう!でした。「秋風」は三秋にわたって情趣があり、昔からよく読まれている季語の一つです。夏から秋に変わった直ぐに吹く風は涼しさを、晩秋に吹く風は寂しさや哀れさを感じさせます。風は風であって何も変わらないのに、気温が下がって景色も変わると、人の心にも大きく影響を及ぼします。不思議なものです。
キャンバスに仕上げの一筆秋の風
(きゃんばすに しあげのひとふで あきのかぜ)
最初、「秋風」と聞いて、わたしは初秋の涼しくて爽やかなほうの風が思い浮かびました。わたしとしては珍しく、前向きな連想でした。それで詠んだのが
キャンバスに先ずは一筆秋の風
だったのですが、もうちょっと深まった秋の季節を表したいなあ、と思い始めまして、いろいろ悩んだ挙句に詠んだのが揚句になります。絵が描かれているかどうかの違いですが、自分の描いた絵の最後に、秋風がさーっと吹いてその絵を完成させてくれた、ということなのですが、これもまた他力本願で後ろ向きですかねぇ。
ただし、結局どちらにしても中七文字がどうしても一字余りのまま解決できず仕舞いとなってしまいました。何か七文字のぴったりとした言葉があればいいのですが...まだまだということですね。
わたしの持っている歳時記には「秋風」の傍題に「金風」という言葉が載っています。これは五行(木火土金水)に当てた言いかたで、色に配しては白で、これを“色なき風”と言うのだそうです。“金”風が“白”で、結局“色なき”風と言われると、結局どんな色なのかよく分からなくなるのですが、まぁ、秋の風はそれを感じる人それぞれが想う色を持って吹くものだ、ということで宜しいのではないでしょうか。
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