『月刊社労士 2011年1月号』(発行:全国社会保険労務士会連合会)より

 

『月刊社労士』に載せられている記事で、注目した情報や気になった話題についてご紹介します。

 

年金確保支援法案と「ねんきんネット」の動向

 

1.保険料納付可能期間の延長は3年間の時限措置

国民年金保険料の納付期限は翌月末日で、それより2年が経過すると時効になり、遡って納められなくなります。年金確保支援法案では、納付できる期間が2年から10年に延長されます。法律上は時効を2年から10年に変更するのではなく、時効経過後8年間の未納期間について希望すれば新たに保険料(後納保険料)が納められる規定を設けるそうです。この保険料納付期間の延長は3年間の時限措置で、施行日は平成24年4月1日の予定です。

この法案は昨年衆議院本会議で可決され、現在参議院で継続審議となっています。参議院で可決されれば、未納のため被保険者期間が足りず、年金がもらえていない方にも改めて年金受給の道が開けます。対象となる方は是非ご検討ください。

 

2.ねんきんネットは2月末にサービス開始

日本年金機構は2月末から、ホームページ上で年金記録が確認できる「ねんきんネット」サービスを稼働します。これまで加入した制度(国民年金、厚生年金、船員保険)や保険料納付状況が照会できるようになるそうです。また、「私の履歴整理表」を画面表示に従って作成できる機能もあるそうです。これはねんきん定期便に同封されるようになった「最近の月別状況」の全期間分に相当するものなのでしょうか。

サービスを利用するためにはユーザーIDとパスワードが必要で、被保険者にはねんきん定期便で通知されます。また、年金受給者には3月から順次送付するハガキでアクセスキーが通知され、そのアクセスキーを入力すれば即時発行される仕組みとのことです。ねんきん定期便は毎年自分の誕生月に送付されるので、被保険者は最長1年間待たないと「ねんきんネット」が利用できないということなんでしょうか。よいサービスなので早く利用できるようになりたいですね。

 

ねんきんネットが稼働するのはよいことですが、ネットを使い慣れていないお年寄りの方はどうなんでしょう。市区町村や郵便局でも閲覧できるということなので、同じ場所に操作補助者や相談者も居てもらうようにしてほしいですね

 

ペタしてね