社長を公募
東証1部上場の自動車部品メーカー・(株)ユーシンのニュースです。
同社は、社長だけでなく、副社長など幹部約20名も採用するとのこと。
スゴイ・・・
何がスゴイって、採用方法が大胆ですし、採用に投資する費用もハンパじゃありません。
この社長のポジションの年俸は、入社当初は3500万円で、社長就任後は6000万円!
そして、この採用募集をするにあたり、日経新聞と読売新聞への広告掲載料で1000万円
ほどかけいている。
会社としての本気度がひしひしと伝わってきます。
すでに1700人以上の応募者が殺到しているようで、それを考えれば、ヘッドハンティング
会社やエグゼクティブサーチに依頼するよりは割安で会社の宣伝効果も得られるので
バリューがあるのかも知れません。
ただ、“企業は人なり”。
既存の社員の方のモチベーションは大丈夫なのだろうか?と気になってしまいます。
社外から人材を起用するということは、従業員には周知のことのようですが、それでも
社員の士気といったところがとても気になります。
組織を活性化させるための手段の一つは、“血の入れ替え”です。
“良い会社かどうか”を見極めるために、“離職率が高い/低い”などの基準がありますが、
離職率が0%というのも決して健全ではない状況。
企業が進化していくうえで、やはり常にある程度“血の入れ替え”、“新陳代謝”は必要です。
そして、会社(組織)として大切なのは、『一枚岩になれるかどうか』ということ。
今回のこのユーシンさんの募集は、幹部の中に英語堪能な適切な候補が見つからなかった
ことから外部調達に踏み切ったようですが、スペック的に英語が必要でも進むべく会社として
の方針やその会社への思い入れ、従業員への愛着などがなくては従業員全員が同じベクトル
に向かないように感じます。
完全実力主義、能力主義、年功序列の排除・・・
それが良いか悪いかは結論付け難いですが、、、
ポイントは、社員に“働きやすい環境”と“やりがいのある環境”とを両立させることこそが会社
経営の命題だと思います。
しかし、“社長候補”の応募者の「履歴書」と「職務経歴書」を見られるのであれば、ぜひ見て
みたいものです。
どんな方々が応募されているのだろう・・・。
日本企業には足りない風土や環境づくりに腐心されている企業のニュースとして強い関心を
持って引き続き注目していきたいです。