出版したい人はビジネス作家になりたかったんでしたっけ?
私のところには、出版したいという人が大勢お見えになります。
そのほとんどが、出版してどうにかなりたいと思っている人たち。
出版は魔法の杖ではないので、何でもいいから出版すりゃいいって訳ではありません。
目的を達成させるために、目的を達成させる本を出版しなきゃ意味がないのです。
何も考えずに、出版すりゃどうにかなると思って出版して、どうにもならないならまだしも、マイナスになっちゃっている人たちを見ると、何だか残念な気持ちになります。
まぁ、多くの場合、その裏側にそそのかした詐欺的出版プロデューサーの存在が見え隠れするわけですが…。
ただ、出版して上手くいったからといって、調子に乗ってはいけません。
出版して上手くいくと、次から次へと出版のオファーが舞い込んできます。
ずっと出版したかった人ほど、そういう出版のオファーにホイホイ乗っかちゃうんですよね。
でも、考えてみてください。
あなたの最初の一冊は、今までの人生を通して積み上げてきたコンテンツです。
それを本にした訳ですから、それなりのコンテンツにはなっていることでしょう。
でも、そこから何ヶ月で次の本を出版しようとされてますか?
その間に、あなたのコンテンツはどれだけ増えましたか?
そもそも、多くの人は作家ではありません。
作家であればどんどん無からコンテンツを生成させることができるかもしれませんが、あなたはあくまでもコンテンツホルダーでしかないのです。
出版って、コンテンツホルダーが、自分のコンテンツを切り売りして、出版を活用し、自分のビジネスにレバレッジを効かせようとする行為ですからね。
つまり、インプットとアウトプットのバランスが崩れたら、同じコンテンツの焼き直しになったり、内容が薄くなったり、机上論になってしまいがちだということです。
それを読者は敏感に感じ取りますので、あっという間にファン離れが起こります。
そこを勘違いしてしまうと、息の長い著者人生は歩めなくなります。
潤沢にコンテンツがあるうちは構いませんが、枯渇してきた時には断る勇気も重要ですからね。