息抜きに、ブログでも更新してみようと思います。
去年はそれなりにやりましたが、今年はまったくもってやってない、、、
「継続」はいつだって大事な事だけど、いつだって難しい、、、
もうちょっと頑張ろう。

冒頭に「息抜き」なんていったけど、ふと「書きたい」って思った事があったので書きます。

去年の11月、アメリカのAUTHORITY ZEROってバンドを呼んでツアーをした。
一昨年にもツアーをやったのでメンバーとはすっかり仲がよくなっていたので、ツアーが始まる前から
楽しみでしょうがなかった。

来日したメンバーは相変わらずで俺のテンションも上がる。

ただ、前回のツアーで散々毎晩飲んだドラムのJimのテンションが来日の時からあまり高くなかった。

俺は、

「Jim、今回も飲みまくろうぜ!!」

ってテンションをあげようとしてみたけど、

「ここんとこあんまり飲んでないんだ、、」

なんて低いテンション。前回のJimはというと、そりゃあテンションバカ高で俺が「今日は飲まない!」なんていっても絶対に許してくれなかった。
だから尚更、Jimのテンションには違和感を感じた。

ツアーが始まると、ボーカルJasonとギターBrandonは本当に元気!
俺はバンドの世話をしつつ、自分のライブもやるというなかなかハードな日々だったけど、
奴らが「飲みいこう!」というなら必ず行った。
だって楽しいから。

Jimは一切飲もうとしなかった。
ライブ前もライブ後も俺がいくら進めても飲もうとはしなかった。

前半のツアーが終わりDay Offを迎えた。

俺はどうしても京都を見て欲しく京都のライブの後、京都に一泊した。
そして、皆で伏見稲荷に行き、あの予想以上の山を登った。

すげーいい雰囲気だった。AUTHORITYのメンバーもSTACKERSのメンバーもONCひろ君もNine IdeasミコトもバンチャクTaka君も、その場にいる皆がこのDay Offを楽しんでいた。

ふと、Jimがこんな事を俺につぶやいた。

「Shun、俺、今日は飲むかな?」

それを聞いた俺はテンションバカ上がり!!前回Jimとは本当に楽しい時間を過ごしただけに、ずっと飲みたいって思ってたから、それは待ちに待った一言だった。

京都を後にして、名古屋に着くと俺達はさっそく飲みにでかけた。
ありきたりの居酒屋、でもメンバー皆そろって飲むのは今回のツアーでは初めて!
皆たらふく飲んだ。
すっげー盛り上がった最高の気分だった。

酔っぱらった俺達は飲み足りないとバーに行くと、そこではゲイパーティーが繰り広げられていた。
確かにこっちも男だらけだけど、、、、

そこでもしこたま飲んで本当に楽しい一日だった。

ホテルへ戻ろうとした時、急にオーソリティーのメンバー間で揉め出した。
酔っぱらった勢いと思いつつも俺は間に割って入った。
でも、俺が思っているよりもJimは本気だった。

バーを飛び出したJimを追いかけ俺はJimと二人で話した。
興奮したJimは俺に

「俺はもうバンドを辞める。これはずっと前から考えていたことなんだ。こんな事お前に言いたくなかったけど、わかってくれ、、、」

Jimは泣きながら俺にそう言った。

俺は「そんな事、聞きたくなかったよ。」
としか言えなかった。

後日、メンバー間での話し合いがあり、日本にいる間はこの話はせず、きちんとツアーを終わらせてからアメリカでもう一度話し合おうという事になった。

もちろん、メンバー間の空気はあまりよくない。そんな中でもボーカルJasonだけは普段と変わらぬよう振る舞ってくれた。

東京の渋谷CYCLONEでのライブ。
Jimのドラムは最高だった。
俺の大好きなJimのドラムだった。
俺はあんな事があった後なのにどうしたのかと思った。
それぐらいCYCLONEでのJimのドラムは明らかにこれまでの数日間と違っていた。

次の日、買い物をしたいというJimと二人で渋谷をウロウロし、まだ時間があったので二人で居酒屋に行った。
俺は昨日のライブの話を聞いてみた。
するとJimは、
「父親と電話で話して何があったのかも全部言ったんだ。そしたらさ、日本にはお前の大事な奴がいてそいつは一生懸命やってくれてんだろ?バンド抜けるにしてもそういう奴の為に思いっきりプレイするのがお前の今出来る事なんじゃないか?って言われてさ。なんかそれで全部ふっきれたんだよ」

Jimは本当に色々な事を悩みながらバンドをやっていた。
精神的に限界のところまできていた。
溜まりに溜まったものが爆発したのがたまたま日本だったけど、父親の言葉をしっかりと受け取って最高のプレイを見せてくれた。

そんなJimが俺はやっぱり好きだって思った。

その後も色んな話をした。

「やっぱり本気で辞めんの?」
って聞くと、Jimはうなずきこう言った。

「正直もう限界なんだ。バンドが嫌いになったとかそういう事じゃないけど、ずっとツアーを廻り続け家族からも離れてっていう生活を今は少し休みたい」

それからこんな事も言っていた。

「俺がバンドを辞めて唯一心配なのはJason。あいつは周りを気にしすぎる。本当はもっともっと世界から認められるべき人間なのに周りに気を使うがあまり本当のJasonの気持ちとかを出し切れてないって思う。俺はあいつにどうしても成功して欲しいんだ。だってそれだけの男だって思うから。」

同じバンドにいてこんな事を言ってもらえいるJasonは幸せものだし、それを言わせるだけの事をしてると俺も思う。
そして、それを素直に言えるJimもやっぱりかっこいいって思う。
俺はなんだか二人が羨ましくも思えた。

いい酒を飲み最後のライブに、、、
この日もJimはいいプレイを見せてくれた。

ライブ後はメンバー全員揃っての打ち上げ。
やっぱりこのバンド、このメンバーが俺はめちゃくちゃ好きだなって思った。
本当に「友達」って思える奴らだからJimが抜けてしまうのを知ってる俺は寂しくてしょうがなかった。

2011年12月31日の毎年恒例のカウントダウンライブを最後にJimはAUTHORITY ZEROを脱退した。
脱退した後も俺はもちろんJimと連絡を取っている。
今は前よりも落ち着いた時間を過ごし、自分の時間を満喫しているという。
少しの後悔もなく、Jimは新しい生活を始めた。
そして、自分のいなくなったAUTHORITY ZEROを応援している。

AUTHORITYのファンもたくさんいるので、この話はブログに書くつもりはなかったけど、俺にとってAUTHORITYのメンバーは皆「友達」であって、誰一人嫌な気持ちをしないって思うから書いた。

一つのバンドを続けていくっていうのは本当に難しい。
考え方も音楽性もやりたい事も、メンバー間で違って当たり前なのがバンドだって俺は思う。
それでも同じ夢を見て、辛い道でも仲間がいるから進んでいけるんだって思う。
Jimはバンドを抜けてもAUTHORITYを応援し続けている。
そんなバンドがもっともっと増えてくれたらなって俺は思う。



STACKERS 日本デビューアルバム"PUNK IS PUNK"
8曲目 「WATCH OUT」

俺達STACKERSは、基本的怒る事の少ないバンドだって思う。

髪の毛とか立ててるからか、恐いイメージをもたれる事もあるみたいだが、

しゃべってみるとめっちゃ「ポップ」な奴らが集まってる。

NINE IDEASってバンドのベースボーカル、Taroは必至にSTACKERSが「恐い」って

思われるキャンペーンを年中やってるが、俺らは理不尽な事で切れたりは決してしない。


だからといって、決して何かに対して怒りを感じないわけではない。

毎日を生きてる中で納得いかない事、気に食わない事ってのは当然あって、

それをどこにぶつけていいのか分からない事もある。


それは何も俺たちに限ったわけじゃなくて、誰しもが感じてる事だと思う。



自分の「怒り」だけを全面に押し出した所で何もいい方向へは進まない。

いつの間にかそんな大人な感覚になってしまい、「怒る(いかる)」という感覚を

自分自身の中に押し込んでしまう人も多いと思う。


俺達STACKERSも納得のいかない事も、それを今声を大にして言った所でどうなる?と考え、

押し殺す事も正直ある。


でも、俺たちはやっぱり優等生ではない。


納得いかない事は納得いかなし、おかしい事に対してはおかしいって言いたい。

それを押し殺してまで自分の中で消化してしまうのは、気持ちの整理が出来ているんじゃなくて、

自分をごまかしているだけだって思う。


だから、俺たちは怒る時は怒る。


そうありたいって思う。


基本怒らないようにはしていても、舐めた奴に対しては我慢なんてする事はない。

今の音楽業界のやり方やシステムは完全に舐めてるって思う。


俺たちはこれから、そいったふざけた、舐めた事にマジで噛みついていってやりたいって思う。

それ以外にも俺達を舐めてる奴らにはガンガン噛みついて行こうって思う。


それが正しいかなんて俺達には分からないけど、それしかできないクソバンドだから、、、








7月にアルバム「PUNK IS PUNK」をリリースして、
それから全国各地を転々と、、、、
リリース前ツアーも合わせると全部で50本くらいのライブを今年は
約半年かけてやってきた。

その集大成、

PUNK IS PUNK TOUR FINAL
@渋谷屋根裏
STACKERS ワンマン


俺、個人はワンマンってあんまり好きじゃない。
なんか感覚的な話になっちゃうんだけど、自分達だけでやるより
他のバンドとかいた方が色んな刺激の与え合いやら、駆け引きやら
あって面白いって思ってるので、、、

なんで、「ファイナルをワンマンで!!」

って話がメンバーから上がった時は正直迷った。

今やるべきなのかとか、どんな感じになるのかとか色々思って、、、
でも、リリースした後に何かしらの「目標」を設定した方がバンド的にもメンバーそれぞれもモチベーション上がっていいかな、と思い「ワンマン」で行く方向に賛成した。

しかし、現実は甘くなかった。
実際に毎週末各地を廻ってる自分達だけで、東京でのファイナルを事前に盛り上げる状況を
作る事が本当に難しくて、このままいくと、誰もやった事知らないでファイナル終わっちゃうんじゃ、、、、
なんて事も考えた。

そんな時やっぱり力を貸してくれたのは、ずっとSTACKERSを支えてくれてる
Crewの皆だった。

皆それぞれ生活の為の仕事があるにも関わらず、ない時間を裂いて少しでもこのファイナルを
成功させようと、必至に動いてくれた。

その動きがメンバーへの刺激になり、俺達も必至にこのファイナルを成功させようと頑張った。

迎えた当日。
楽しみな気持ちと不安とが入り交じる。

今年の走り続けてきた道の一個目のチェックポイント。

いいテンションで迎えられた。

思いっきりやってやるという気合いと、緊張とが巧く絡み合ってライブ中はすごく
集中できて最高の気分だった。

ここまできて「よかった」って思った。
この形で「よかった」って思った。

この形っていうのはすっげー色んなものを含めた事、
その何か一つでもかけてたら、あのタイミングであの一日を迎えられなかったって考えたら
これまでの全てがそうであってくれた事に「よかった」って思った。

ファイナルの一日があってくれて本当によかった。





shunstackersさんのブログ