あるところに、おばあさんとその孫の男の子が一緒に住んでいました。
ある日、男の子は彼の両親に会いたくなり、両親の働いている街へいくことにしました。
しかし街は遠く、大人の足で歩いても一ヶ月以上もかかる距離です。
おばあさんは男の子を引き留めようとしましたが、男の子はどうしても街に行くと言って聞きません。
おばあさんは根負けし、男の子に
「いいかい、よくお聞き。 もしも、お金がなくなったり、食べるものがなかったりしたときは、この呪文を唱えるんだよ」
と、小さなガラスの瓶をくれました。その中には、紙切れが一枚まるまって入っていました。
男の子は、数日分の食料と水を詰めたかばんを持って、おばあさんに別れを告げると、街へ向かって歩き出しました。 昼はあるき続け、夜は野宿をしました。 持ってきた食料は3日目にはなくなりましたが、ときどき他の旅人から分けてもらって、なんとか男の子は歩き続けていました。
10日がすぎ、11日目で、男の子はとうとう力も食料も水も尽きて、道に座り込んでしまいました。
「ああ、もうダメなのかな。食べるものもなくなったし、体も動かない。」
そこで男の子はおばあさんからもらった小さなガラスの小瓶のことを思い出し、ポケットからその瓶を取り出してみました、そして蓋を開け、中の紙を取り出し、それを読み上げました。
「 アアゲバ・アアヂエソネバ・イウラワゲバ」
すると、どこからか大きな蛾が飛んできました。
蛾は男の子の周りを飛び回りながら、キラキラ光る粉のようなものを降らせました。
やがてその光の粉は、一つのかたまりのようなものになり、ふっと光は消えました。
そのかたまりに恐る恐る近づき、男の子はそれに触ってみました。
それは布の袋でした。 中には何か入っているようです。
男の子が袋をあけてみると、その中にはなんと食料や水そして金貨が入っていました。 男の子は喜び、入っていた食料を食べ、水を飲みました。
その様子を見ていた、近くの村人たちは男の子のマネをして
「 アアゲバ・アアヂエソネバ・イウラワゲバ」
と唱えてみました。
すると、同じようにどこからか大きな蛾が飛んできて、食料や水や金貨の入った袋を残していきました。 この呪文はあっという間に村中に知れ渡り、働かずとも困らなくなるということで、村人たちの間では大流行しました。
この頃から、この国の王様の病気が悪化し始めました。
王様は夢でどこからか聞こえてくる 「 アアゲバ・アアヂエソネバ・イウラワゲバ」という呪文に苦しめられ、それが聞こえるたびに命を削られていくようでした。
一方、街に両親に会いに来たはずの男の子は、途中の村の村人たちと意気投合し、毎日労せずして手に入った金貨で遊び呆けていました。 お金がなくなれば、あの呪文を唱えればいいだけなのですから。
そのある日、呪文に命を削られ続けた王様は、とうとう病に倒れてしまいました。
それを聞きつけた、隣の国の王は赤の騎兵隊を送り込み、あっという間に国を滅ぼして、自分の領土にしてしまいました。(おわり)
というお話を、昨日自分の家の壁に止まっていた二匹の蛾を見て思いつきました。
お話の中の呪文 「 アアゲバ・アアヂエソネバ・イウラワゲバ」は、ローマ字にすると
アアゲバ = AAGEBA
アアヂエソネバ = AADIESONEBA
イウラワゲバ = IURAWAGEBA
そして、この配列を逆にすると
アアゲバ = AAGEBA ⇒ ABEGAA (アベガー)
アアヂエソネバ = AADIESONEBA ⇒ ABENOSEIDAA (アベノセイダー)
イウラワゲバ = IURAWAGEBA ⇒ ABEGAWARUI (アベガワルイ)
ですね。
ここまで解説すれば、このお話が分かる人には分かるかもしれません。
さて、本日のジョーク画像は
「あなたのメーカーのパソコンを昨日買ったのですが、電源が入らないです」
「本体の大きなボタンを押してみましたか?」
「押してみました」
「本体の後ろの電源コードが外れていませんか?」
「ちょっと懐中電灯を取ってきます。 まだ行かないでくださいね。 すぐに持ってきますから」
「なぜ懐中電灯が必要なんですか?」
「ここが暗いからですよ。 今、停電中なんです」
電源が入るか!w と、突っ込みをいれたところで、また次回。