ラーメン屋さんの廃業が
増えているという記事を見た
ラーメン屋さんって大変だよね。
ライバル店沢山あるもんね。
……なんて思っていたが、
別の部分が気になった
(記事の論点とは違うが…)
気になったのはこの部分
『材料費だけで290円かかる計算だ。
仕込み作業をする人件費も小さくない。人件費、家賃、光熱費、消耗品費などを差し引くと、800円のラーメン1杯あたり180~200円が手元に残る。』
あ、これ…
全部原価計算(FC)
だ…
全部原価計算(FC)とは、
簡単に言うと、材料費など
「外部購入価値」に当社製造の
人件費や家賃などの内部の
費用を配賦して原価を計算する方法
別に普通じゃ
と思われるかもしれないが、
大きな問題がある
この記事を読んでいると、
1杯あたり200円弱は
儲かりそうな気になってくる。
どうもこの記事によると
1日100杯売れる計算で
計算している感じだ。
(ウチは1日100杯程度売れるって書いているからね)
だったら、25日営業と仮定して
200円×100杯×25日=50万円
ということで、
50万円儲かっていると
計算できるだろう。
(ここから配膳の人のバイト代を払うのかな?その辺は記事には書かれていない)
仮に1杯200円儲かります
1日100杯の売上で月50万円
儲かっている店です
フランチャイズしませんか
そう言われて始めた。
しかし、立地が悪かったりして
1日50杯しか売れないと
分かったら
普通こう考えるだろう
「50万円まではいかなくても
半分の25万円は儲かるかな。
苦しいけど1人なら生活は
なんとかなるか…」
これ、大間違い
800円のラーメンで
200円残る。材料費は290円。
そして1日100杯売れて、
月の稼働日数は25日とすると、
これを分解するとこうなる
材料費:1杯290円
人件費等:月77.5万円
人件費等の計算はこうだ
800円のラーメンで
1杯当たりの利益が200円。
そうすると1杯あたりの
原価は600円。
600円の内、290円が材料費。
なら1杯当たりに計算されている
人件費等は310円。
310円×100杯×25日=77.5万円
月77.5万円の人件費等が
ラーメンの原価に配賦されている
そう計算できる。
さて、この人件費等
これが問題だ。
これは
売上杯数が減ったら
比例して減るだろうか
答えは
減らない
だ
なぜなら同じ時間人が働いたなら
売れる売れないに関係なく
給与は同じだけ払わなくては
いけないからだ。
家賃も同じ。売れる売れないに
関係なくかかってくる。
100杯売れる前提で
50杯しか売れないなら、
減る原価は材料費しかない。
では1日50杯の売上時の
月の利益を計算してみよう。
(800円-290円)×50杯×25日
-77.5万円=▲13.75万円
なんと赤字だ
25万円残るどころか、
店を続ければ続けるほど
貯金がなくなってしまう
これが全部原価計算の怖さ
意思決定を間違える
そういう怖さを秘めている
ラーメン屋さんの競争が
厳しいのは分かるが…
意思決定をしっかりできる
そんな会計を経営者は
使っていこうね。
人件費など
固定費の配賦は悪
だからね
意思決定をしっかりできる会計
もちろん、MQ会計
記事の論点とは
全然別の話してゴメン
最後まで読んでくれてありがとう
vol.1997
経理情報から始める
企業改革インストラクター
FSAコンサルティング株式会社
代表取締役 谷川俊太郎
まずは経理情報を経営の羅針盤情報に
そして経営をシンプルに考えられる理論
・佐藤義典先生の戦略BASiCS
・MG(マネジメントゲーム)
・TOC
この3つのシンプル経営理論を駆使し
企業改革の後押しを行う
「経理情報から始める企業改革インストラクター」として福井で企業をお手伝い中!
ご質問等ある方は
コチラまで!