今回の目的は、万年筆を買うこと。
二十年程前に買った万年筆、ペリカーノジュニア。子供向けの万年筆で、すごく書きやすい。ペン先がすごく柔らかなの。
その万年筆が今年の初め、ペン先と胴体との連結部分?とでも言えばいいのか、その部分が割れてしまって一応直したんだけど蓋が閉まらなくなってしまった。なので、ペン先がすぐに乾いてしまう。書く前に少しペン先を湿らせるとそれも解決出来るのだけど、どうせなら新しいのがほしい。
ペリカンの万年筆は別にもう一つ持っているんだけど、手になじまなくて、それにペン先がちょっと固く感じる。なので、同じシリーズのが欲しくて、まずはアマゾンで検索。
出てきたのはこれ。同じものなんだけど、色が気に入らない。持っているのはグリーンでこれはターコイズ。いくら検索してもグリーンは出てこないんだよね。アマゾン以外で検索してみると、そうやらグリーンは廃盤になっちゃったらしい。それでも在庫を持っている店、アマゾンでもあった、で見ると8000円近くする。本来1500円ほど。さすがに8000円出すほどグリーンにはこだわっていないんだけど、どうも諦めきれずないのがわかっていて取り扱いのある実店舗に行ってみた、というわけ。
電車に乗ってとことこと。やはりせっかく遠出するのだから、いろいろ見て回らないと。
朝早く出て、オサルコーヒーで一休みしてから法善寺へ、そして筆記専門店へ、それから昼食を取って帰る。という予定を建てたものの、朝もたもたしていてオサルコーヒーへ朝から寄るのを諦める。JR難波駅から直接法善寺へ。
少し前に杉咲花が、大阪での撮影時通っていたと聞いてちょっと行ってみようかと思ったので。せっかくなので御朱印をもらう
ことにした。
いつもながらなかなか目的地に着くことができない。地図と実際の場所の位置がいまいちきちんとわかっていない。法善寺はもっと難波よりだと思っていたけど、そうじゃなかった。途中まで地下を通っていたんだけど、上のほうがわかりやすいかと地上に上がったものの、やっぱりわからず。近づいては遠ざかるを何度か繰り返して、倍ほどの時間をかけてようやく到着。
苔だらけになっている不動明王をみると、「どろろ」を思い出してしまう。
思ったほど人がいないのは、平日だからなのかもしれない。
門前で写真を撮っている中国か韓国かの家族がいて、添乗員らしき人が撮ってあげていたんだけど、どんだけ撮るんだといい撮っていた。一枚二枚、三枚程度じゃなく、十枚以上は撮っていた。門前だけでひたすら。すごい。中国人だか韓国人だかがそういう撮り方をするのか、この人個人がそんな撮り方をするのかわからないけれど、撮られている方の家族はずっとにこやかにポーズをとっていたから、珍しいことではないのかもしれない。入るのを待っている人もいるのに、いつまでもしつこいなぁと思っていたけど、「ごめんなさいね」と謝るところを見ると、ちょっと迷惑かけたなとは思っていたみたい。
御朱印をもらおうとしていたのに、帳面を忘れてしまった。なくてももらえるということで、無事もらうことが出来た。
あとから気づいたんだけど、集めている御朱印は神社のもので、ここは寺だった。別にいいけど。
法善寺の向かいにあるのが、上方浮世絵館。
前に一度入ったことがあるから、どうしようかと思ったんだけどやっぱりちょっと覗いてみようかと入ってみた。ここは建物が好きなんだな。
細長い階段とか、らせん階段とか。
以前来たときには気づかなかったけど、建物の模型があったので写真に収める。屋上になんかオブジェがあるけれど、ここまで上がれないのが残念。いや、言えば上がれるんだろうか。気づかなければどってことないんだけど、気づいてしまっては気になって仕方がない。何だろう。今度来ることがあれば、忘れていなければ聞いてみよう。
で、写真を撮っていたら、観光客らしきおばちゃんに声をかけられる。
「それなんですか」って。
「この建物の模型です」って答える。
その後も「ここって有名なんですか」とか「浮世絵のことはあんまり知らないんだけど」みたいなことを話しかけられ、ついつい受け答えをしてしまう。こちらも「どちらから?」なんて聞いてしまったものだから、話を終えることができなくてだらだらと話しながら館内を見て回る。
で、話しながらうっかり出てしまった。出てしまったので戻ることも出来ず、仕方がなく、何か食べ物の店は?というおばちゃんを店の多く並ぶ通りまで案内。
東京から来たというおばちゃんは、名古屋の病院に行くと言っていて、夜行で朝早く大阪に着いたそうな。名古屋まで来るついでに大阪観光でもするのかと思いきや、特に行くところはないという。なんで大阪まで来たのか不思議。理由は聞かなかったけど。
そんなおばちゃんと別れて、本来の目的地Pelle Pennaへ向かう。そして当然すぐにたどり着けない。地図を見たときに、高島屋の中だと勘違いしたのが間違いだった。難波cityだった。この辺は昔から変わらないはずなのに、たどり着けない。
……、そういえば昔もスタート地点が地下鉄の難波駅でないと目的地にたどり着けなかったことを思い出した。やはり予定より時間をかけてたどり着く。
結局、ペリカンの万年筆は取り扱っているものの、欲しかったペリカーノジュニアは置いていなかった。別のペリカンをここで買うか、それとも色違いをネットで買うか。それとも何も買わずにいるか。思案しつつペン先についていろいろお話。どうやら使っているうちにペン先の加減も変わってくるらしい。ということは、もしかしたら先が柔らかいというのも使い続けていいたからかもしれない。それなら新しく買ってもなじむまで時間がかかるかもしれないなぁ、なんて思っていたら、ふと一つのペンが目についた。ペン先は万年筆なんだけど、インクをつけて使う付けペン。
今人気なんです。とすかさず声をかけてくる店員。そそられる。
買ってしまった。つけペンと、その替えペン先。水に強い顔料のインク。大好きな緑。それから進められてリザーバーパーツというのを買う。これを付けるとペン先にたっぷりインクを含ませることが出来るという代物。インクの保ちがよくなるというのだ。
いい買い物をした。
ほくほくしながら、次の場所へ。
「八百屋とごはん うらや」。ここはすんなり行けた。見通しのいい大きな道をまっすぐ歩くだけで付ける、わかりやすい場所にあったから。八百屋とごはん、見るからに健康によさそう名前の店。12時少し前の到着。ちょっとだけ待って入店。
写真入りのメニューもあってわかりやすい。そしてやっぱり健康そうなメニュー。
一日定食なるものを注文。
今日のメインは豚春雨。豚と春雨と青菜の煮込み。
しらすとレタスのサラダ。
切り干し大根カレー味。
ほうれん草のごま和え。
おぼろ豆腐。
香物。
味噌汁。
胚芽米。
ちょっと見た目が地味で、他の揚げ物があるような物にすればよかったかなとも思ったのだけど、先日内科で油物は避けるようにと言われていたので仕方がない。
店の中心にキッチンが配置されている珍しい間取り。店の雰囲気はまぁまぁ。でも同じようなコンセプトなら、以前行った梅田の「玄三庵」の方が好みかな。
後からふと思ったんだけど、味噌汁の味は普通だったなと。それから、一緒に飲んだ焼酎のソーダ割が思いのほか薄かったなと。これはまぁ個人個人で感じ方が違うので、なんとも言えないが。
余談だが、定食とかについてくる味噌汁で一口飲んで、うまっ、て思ったのは一軒だけ。昔住んでいたところの近くにあった仕出し屋さんで、駅に行く道すがらにあるその店に何度か寄ったことがあるのだが、味噌汁がすごく美味しかったのだ。今は離れてしまって行く機会もないがまだあるのだろうか。
さておき、この店も人気があるらしく、出る頃には列が出来ていた。
腹ごしらえも済んで次の目的地へ。この近くにカヌレの専門店があることを発見したので、そこへ。すぐに着いたんだけれど、残念なことに定休日だった。他の店は営業しているかキチンと調べたのに、この店だけ調べ忘れていた。
実はアニメ「四月は君の嘘」でカヌレなる菓子を知ってから、大好きなお菓子の一つになっている。
「カヌレ堂」。インスタの写真はどれも美味しそうだし、こじんまりした店構えもかわいらしくていい。いつかリベンジする。
帰るまで少し時間があったので、朝寄れなかったオサルコーヒーに寄ることにして向かうが、思ったより遠かった。とは言え、歩いて10分ほどなのだが。いつも行っている場所ではなく、最近出来た二階席のある方。入り口が違うだけで、同じビルの二階。
シンプルにテーブルが並んでいるだけの店だけど、それはそれでいい。雰囲気は一階席の方が好みだけど、書き物をするには二階席の方がしやすい。長々と書き物をするわけではないけれど。
普段はブラックコーヒーしか頼まないんだけど、カフェアートが見たくてカフェオレを頼む。
素敵。
昼食の感想などをメモしつつ、しばしゆったりと過ごしてから帰路につく。
帰る途中、カヌレがどうしても諦めきれなくて、ハルカス地下の店、名前は知らないんだけど出口近くの量り売りをしている店でカヌレと他いくつかのパンを買って帰る。ここのパンはどれも一口サイズで、100グラムから買えるんだけど、100グラムでも五個ぐらいあるから、いろんな種類を試せるのがうれしい。最近はよく利用する。なのに、名前も覚えていなければ場所もうろ覚え。(笑)
この日は15444歩、歩いた。