昨夜は、中野ブライト・ブラウンへ遊びに行った。

 

毎週木曜日、同店ではブルース・ジャム・セッションをやっていて、昨夜も多くのミュージシャンたちで賑わっていた。

 

店に着いてほどなく、若い女の子がステージに上がった。ギブソン335のようなボディーの大きなギターを弾いていて、たどたどしいながらも自分が持っているブルースのメロディーをしっかり弾こうっていう意思が感じられる、好感の持てるプレイだった。

 

彼女の席がたまたま隣だったこともあり、出番が終わって戻ってきた時に、いいプレイだったよお疲れ様、と声をかけた。

 

東京で演奏してるの?と聞くと、小さな声で分かりませんと。日本人じゃないのか、と思って英語でWhere you from?(どこからきたの?)と聞くと、中国の上海ですと彼女はしっかりした発音の英語で答えた。

 

上海は何度か演奏で行ったことがあるよと言うと、彼女の口から驚く言葉が返ってきた。

 

「知ってます。菊田俊介さんでしょ。3年前に上海のOn Stageであなたのライブを観ました。私が16歳の時でした。あれは初めて観たブルースのライブで、それから私はブルースギターをやるようになったんです」

 

(2016年4月の上海On Stageでのライブ。左はピアノのLeeちゃん、右はハーモニカのKotez)

 

(あの時のツアーフライヤー)

 

(上海On Stage)

 

 

えーあのライブにいたんだ。上海のライブに来てくれた女の子が、東京のジャムセッションで隣になったのにびっくりしたけれど、彼女はもっとびっくりしたかもしれない。

 

ペニーちゃんという19歳の彼女は、かなりしっかりした英語で、あなたのように心と体でブルースを表現できるそんなギタリストに私もなりたいですと言っていた。

 

来年2月には上海ブルーノートに出演する予定になっていると伝えると、必ず観にいきます、とペニーちゃん。また上海で会おう、と約束する。

 

これからもブルースを楽しんで続けて欲しい。

 

自分の娘たちよりも年下のペニーちゃんがブルースをひたむきにプレイする姿に、心が温かくなった中野の夜。