ボーカルのMakのリクエストで、土曜の蓮田Studio Jazzのライブでビートルズの「Oh! Darling」をやることになった。

 

今までレコーディングやライブでビートルズのカバーを何曲かやってきたけれど、ジョン・レノンの曲がほとんどだ。

 

「Yer Blues」、「Come Together」、「Don't Let Me Down」。特にジョンを贔屓にしていたわけではないけれど、結果としてジョンの曲は自分のカラー、特にブルージーに演奏することを可能にしてくれるからだろう。

 

変わってOh! Darlingは、ポール・マッカートニーの曲だ。

 

この曲は50〜60年代のR&B風で、ポールの曲としては少し異色な感じがしていた。

 

実はこの曲、ジョンも気に入っていたようで、

 

「どっちかと言えば僕のスタイルの曲だ。でも彼が書いたものだし、仕方がないじゃないか。彼が歌うことになったのさ。彼にセンスがあったら、きっと僕に歌わせたさ」

 

なんて言っていたようだ。

 

バンドのメンバーについてこんなにはっきり言ってしまう彼らのドライな人間関係が面白い。

 

ビートルズ・ファンの皆さんは怒るかもしれないけれど、よりブルージーにこの曲を引き寄せたいと思っている。

 

例えば、4コードのDをD7(9)にするだけでもブルージーになるし、テンポを少し遅くするとグルーブに粘りが出てくる。さらにブルース特有のスモール・コードを所々に散りばめていくと、ちょっと渋めなブラックなサウンドがブレンドされる。

 

こうしたライブ前のアイデア作りは楽しいし、知っていた曲への理解がさらに深まるのはいい。

 

それにしても当時、ポールはサム・クックあたりのR&Bもよく聞いていたんじゃないだろうか。