レコーディングした自分のギタープレーを聞き返してみて、他の時ではない、その瞬間にしか出せなかったと思えるメロディーやリズム、アクセントやタッチが出てくる時がある。

 

その瞬間の自分を振り返ってみると、何の考えもまた意識も持たずに、ただその場に入りこみ出てくるものを指が拾い上げていた。そんな状態だったように思う。

 

ライブが終わって、すっきりした爽快感が残る時というのは、演奏してる最中に考えたり、意識してメロディーを拾い上げようという作為的な部分が少なく、ただその場にいて、自分が感じるものを無意識のうちに拾いあげることを多く体験できた時のようだ。

お客さんの反応が悪ければすっきりしないだろうから、そういうライブは、お客さんにも好意的に受け止めてもらえたのだろうと思う。

 

そう考えると、思考や意識を超えてその瞬間に身を任せると、自分自身の本当の姿がでてくるのではないかと思える。

 

人間は本能的に、その”瞬間=今”の自分にとってベストな選択を知っているのでないか。人間にはそんなすごい能力が予め備わっていて、信頼して今を自分に預けた時に、本当の能力が発揮されるのかではないか。

 "火事場の馬鹿力"

はその一つの例なのかもしれない。

そんなことを思った今朝。