それにしても、連日マイケル・ジャクソンのニュースであふれかえっているね。
一昨日の日記で、あまりマイケルのファンではなかったと書いたけれど、実は1曲だけ好きな曲がある。
"Beat It"。
マイケルの曲では唯一これだけが小生のiphoneに入っていて、亡くなる前から思い出しては聞いていた。

http://www.youtube.com/watch?v=Uqxo1SKB0z8

この曲はなんと言ってもエディー・ヴァン・ヘイレンのギターに尽きる。
ヴァン・ヘイレンが好きだと言うと、驚くだけでなく「どうして?信じられない」と言う人までいる。ブルース・ギターリストというイメージが小生にはあるだろうし、そう言う人の気持ちもわからないでもないんだけど。

でもエディーのギターは、いまだに多くのインスピレーションを与えてくれるんだ。

それまで、ロックギターと言うとジミヘンやクラプトンに代表されるように、ブルースがルーツになっていた。ロックという音楽自体は新しくても、ブルースのサウンドや手法がベースになっていたから、何十年も続いてきたブルースの歴史を受け継ぐ形で、すでに音楽に深みが与えられていた。

ところがエディが登場して、ロックギターをブルースから切り離して、まったく違う次元に持っていってしまった。今に続くハードロック/ヘヴィメタ・ギターの流れがエディから始まったと言ってもいいのではないかな。そういう意味でエディーは、ロックギターの革命家だ。

"Beat It"にエディーを起用したクインシー・ジョーンズの感性はすごい。天才は天才を見抜く目があったのだろう。この曲でのカラフルで、クリエイティブで、自由気ままなギターソロは何度聞いても楽しい。

ギグの前にこれを聞いてしまうと、ライブ本番でアルバート・キングのスロー・ブルースでも、ライトハンド奏法(エディーが発明したテクニック)を思い切り使いたくなってしまうから、困る。もちろん使っていけない事はないのだけれど、今のところは封印して、家でこっそり弾いて楽しんでいる。