菊田俊介オフィシャルブログ「菊田俊介ブルース日記」Powered by Ameba-ジャック1(左から、2006年にバイクの大事故で一命を取り留めたベースのサム・グリーン、ジミー・ジョンソン、小生、ガイ・キング、キャデラック・ジャック)


写真一番右のキャデラック・ジャックは、大のブルース・ファンかつサポーターで、シカゴのブルース・クラブの常連だった。ステージのすぐ下で、身を揺らしてブルースの洪水を浴びるのが、何よりも大好きだ。人懐っこいナイスガイで、ミュージシャンからの人望もあつい。
そのジャックが、癌のため余命2ヶ月と宣告されたのは、2週間前のこと。

以来、奥さんのキャットがジャックの為にブルース・パーティを企画して、知り合いのミュージシャンやクラブ関係者に片っ端から電話して、参加を募った。

土曜、シカゴから1時間以上もかかるオズウィーゴという田舎町のジャックの自宅に、昼過ぎから続々とミュージシャン達が集まって来た。
オーティス・クレイ、シセロ・ブレイク、シュガー・ブルー、ジミー・ジョンソン、リコ・マクファーランド、マイク・ウィーラー、ガイ・キングなど、20人以上。

写真の様に、ジャックはかなり痩せてしまって、声もかすれて耳を近づけないと聞き取れない程、か細くなってしまった。
それでも、一人一人から大きなハグをもらって、暖かい言葉をかけられて表情はキラキラ輝いていた。

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キャットと娘さん達の手料理がキッチンテーブルに並ぶ。バーベキュー・リブ、ガンボ、チキン・ウィング、ライス&ビーンズ、グリーン・サラダ、ポテト・サラダ、バーベキュー・ポーク、ポーリッシュ・ソーセージ他にもいろいろあったな。

食いながら、ジャックといろいろ話す。
最後に会ったのは、1年くらい前か。2006年には、ペンシルヴァニアのポコノ・スキー場で行われたポコノ・ブルース・フェスでも一緒になった。
「今年は、無理かもしれないけど、来年は、またポコノに行きたいんだ」
ジャックは、来年の計画をすでに立てているようだった。
「そうだよ、ジャック。来年は、俺も出演できるかもしれないしね」
と言うと、満面の笑みが広がった。

そうするうちに、リビング・ルームには、マイクや器材がセットされ、ジャム・セッションの用意ができたようだ。

続きは、明日。