ココ&ヘイズ(旦那さんのヘイズ氏と盛り上がるココ)

シカゴのサウスサイド99th通りとトーレンス通りの角にある、ココ・テイラーの旦那さんヘイズ氏が経営するクラブ『Rockin' Horse』でギグがあった。音譜

キーボードのロニー・ヒックスのバンドがブックされていて、ロニーから電話があり急遽小生がプレーすることになった。最近、こんな飛び込みギグも多い。

日曜に、教会での演奏を終えてそのまま同店に直行。
楽器を搬入している小生を見つけたヘイズ氏が「おお、シュンが来たっ」て感じで、さっそくココに電話を入れたようだ。
最初のセットが始まる前に、白いキャデラックでココが登場。
「あなたがプレーするってヘイズから聞いたから、見に来たのよ」

この『Rockin' Horse』は、近所のおっちゃん、おばちゃん達が飲んでブルースやソウルをエンジョイする、まさにサウスサイドのダウンホームな昔風のクラブだ。
ヘイズ氏が自分の子供の様に大切にしている店でもあるんだね。ニコニコ

ショウタイムがしっかり決まっているわけでもなく、なんとなくメンバーもそろったからボチボチやろうか、というノリで最初のセットが始まった。
BBキング、アルバート・キングやマディ・ウォーターズなどのブルースのスタンダード曲に加えて、ジョニー・テイラーやタイロン・デイヴィス、ZZヒルらのソウルナンバーもカバーしつつ、さらにコモドアーズやオハイオ・プレイヤーズ、アル・グリーンなどの70年代のヒット曲なんかもやったりする。
この辺を全部ひっくるめて黒人ミュージシャンは敬愛の気持ちを込めて”Old School”と呼ぶ。
ココの新作”Old School”は、まさに昔の良きブルースの音を再現してみました、という意味が込められているんだね。

盛り上がりながらもまったりした、微妙かつ独特なノリで時間が流れて行く。

サウスの店は、そこだけ世の中から切り取られた様に、独自の時間で進んで行く様にさえ感じる。それもゆったり、のんびりと。

そして最後のセットで、ロニーが「今日はココ・テイラーが店に来ていますよ」とアナウンスすると、ココはステージに向かってスタスタ歩いてきて、いきなりマイクをつかんだのには驚いた。

ココの目が、さあ歌うわよと言っていた。

間髪を置かずに、小生がWang Dang Doodleのイントロを始めるとバンドがすぐに合わせて来た。
4小節後にココが歌い始めると、お客さん達は立ち上がり、店の空気が一瞬にして変わった。アップメラメラ

ココもいつもと変わらない歌いっぷりだ。場所やシチュエーションに関係なく全力で歌うのがココ流なのだ。

「楽しかったわね。私はマイクを持ったらいつでもReadyなのよ。リングに上がるチャンピオンの様にね」
ステージの後にこう言ってケラケラ笑うココなのだ。ニコニコ

そして今日から、ノルウェイに2泊3日のツアーに出かけてきます。
ヨーロッパで一番大きなブルース・フェスティバルの一つのNOTODDEN BLUES FESTIVALに7/31に出演。
昨日のジャムでココもウォームアップをしたようだし、いいプレーをしてきます!

ということで、帰り次第すぐに日記をアップするのでStay Tuned!!