19:出産 | 小豆井戸〜豆子の日常〜

小豆井戸〜豆子の日常〜

へっぽこアラフィフ女の日々の生活と波瀾万丈だった過去の記憶

夏に出産した。

 

 

空が眩しいほどに蒼い日だった。

 

 

初産にしては安産だったようで

 

 

すぐに母子同室が始まった。

 

 

 

抱っこの仕方

 

 

おむつの変え方

 

 

母乳のあげ方

 

 

何もかもが初めてで

 

 

この小さな命を守っていけるのか

 

 

真っ黒な不安が一気に襲ってきた。

 

 

 

産後2日経った日

 

 

彼と連絡が取れなくなった。

 

 

面会にももちろん来ない

 

 

メールも返ってこない

 

 

電話にも出ない

 

 

 

私たちはどうなってしまうのだろう

 

 

夜中、部屋に赤ちゃんを置いて

 

 

意味もなく病院の玄関口に彼がいないか見にいった

 

 

そりゃいないよな・・・

 

 

自動ドアの外の真っ暗な闇は私の不安みたいだった

 

 

当たり前に彼がいないことを確認して

 

 

部屋に戻ると、

 

 

小さい声で

 

 

我が子が泣いていた。

 

 

 

その瞬間

 

 

私は一体何をしているんだ

 

 

ぶわっとその感情が襲ってきた

 

 

この子を守る

 

 

それ以外にすべきことは何もないではないか。

 

 

 

 

 

バツが悪いからか

 

 

退院の日には

 

 

彼が来た。

 

 

どこで何をしていたのかは

 

 

聞かなかった。

 

 

どうせ本当のことは分からない

 

 

そう思ってしまっていた

 

 

家族のスタートとしてはひどいものだった。

 

 

 

こうして3人の生活がスタートした。