母が専業主婦なのに
私が保育園に通っていたのには理由がある。
姉が障がい者なのだ。
母は姉の通院や入院、訓練に忙しかった。
「できるだけ健常者に見えるように。
できるだけ周りに気づかれないように。」
訓練中の母は
そんな空気を醸し出していた。
姉が入学するとき、
その時代、
市に1つしかなかった通級のある
街なかの小学校の校区に引っ越した。
姉は普通級に入学した。
苦労することも多かっただろう。
母は私に
「お姉ちゃんをよろしくね。」
「あなたは
お姉ちゃんのために産んだんだから。」
と言い続けた。
姉が困ることがあると、
姉を見ていないという理由で
「役立たず」
と母に怒られた。
一方、姉は私のサポートなんて望んでなかった。
ただでさえ理屈をこねる悪ガキだった私は、
さらに歪んでいった。