オッペンハイマー、なので
2日㈫、夜勤明けに一人で『オッペンハイマー』を観てきました。
色んな意味で、期待を裏切る、面白い映画ではありました。
まぁ、そりゃぁ社会派の映画ですから、楽しくはないですが。
要するに見どころとしては、
・原爆を作るにあたっての理論と実践の手探り感。
・オッペンハイマーが赤狩りに遭ったのは、元はといえば彼自身の乱倫に発する人脈が原因だった。
・原爆実験の成功がクライマックスかと思いきや、その後の延々とした政争が本編だった。
・『ダークナイト』のスケアクロウが主人公で、アイアンマンやポルカドットマンやフレディ・マーキュリーらが重要人物。
・あと『クワイエットプレイス』の主役一家のお母さんがオッペンハイマーの妻役。
ヒロシマの人間として一言
一部から「ヒロシマやナガザキの惨状が全然描かれていない」などと批判というか不満な声があるようですが、この映画はこれでよい。
映画の視点はあくまでオッペンハイマー(や登場人物)の主観。彼らが肉眼で直視していない場所まで描かなかったとしても、それは映画の論法として間違ってはない。
この映画は、根底に反戦・反核(または核への疑念)があり、米国からこのようなメッセージが発せられた事に意義があり、そしてその作品が本年度のオスカー最多受賞で世界に認められたことが重要なんである。
観るのにとても脳細胞を駆使する映画。
や、まぁクリストファー・ノーランはいつもその傾向はあるがww
疲れてない時に、覚悟をもって、観るべし。
ちょす