その鼓動に耳をあてよ、なので
3月29日㈮続き。
福屋で早めの昼食を摂った後、広島市内をブラブラとお散歩しながら移動します。
妻の昔の職場(映像文化ライブラリ)を眺め、新しいサッカー場ピースウィング広島を見物し、『孤狼の血LEVEL2』のロケ地でもある基町アパートを眺めつつ、歩いてまた横川シネマまで戻ってきて「はしご割引で4人」と4000円支払いまして、
『その鼓動に耳をあてよ』
という東海テレビ製作のドキュメンタリー映画を観ました。
名古屋にある掖済会(えきさいかい)病院という大きな病院の、救急科を舞台にしたドキュメンタリーです。
「断らないER」を掲げて「何でも診る」がモットーのERだそうで。
俺も救急病院の受付ですから観ていて事情は丸解りです。意見を言えば幾らでも出ますけど、出せませんけど(笑)
(※正直100行以上、ここに書けない感想があります)
何でも診るの「何でも」は病気やケガの事だけではなく、「どんな事情の患者でも」という意味があり、支払い不能で逃げたり消息不明になったりして医療費の回収が出来ない患者であっても「とりあえず助ける」方針だそうで。(素晴らしい、俺らぁだと支払う気のない患者は受けたくないもんな。)
36歳の蜂矢医師がERの中心人物としてその活躍が捉えられます。
「(色んな症例の患者が来るから)楽しいし、面白い」と明るく仕事をこなすのが清々しい人物です。
同期たちに敬遠される救急科の仕事に、自ら飛び込んできた櫻木研修医がレジデントに上がる時、やはり救急科を選んだところでは俺は泣きました。
救命救急センターの北川センター長は、専門医と救急医の間にある格差とかヒエラルキーを嘆きますが、最後、歴史あるこの病院で初めて救急科出身の院長へと昇格します。
この蜂矢・櫻木・北川という3人の、世代も地位も違う医師が主人公として救命救急センターを駆け回る姿が描かれています。
2020年からのコロナ禍で、600床超の病院でも遂に満床となって救急車を断らざるを得ない場面も正確に残されてます。
日本中の医療機関がパンクしていた時期があったのです。実感として記憶にはあるけど、喉元過ぎれば熱さを忘れるで、ウソみたいな記憶です。
名古屋地区の救命救急の最後の砦、としてこの病院は続いていくのでしょう。
全国の救命救急の縮図ともとれる映画でした。
たくさんの人に観てほしいですね。
とりあえず映画のチラシをウチの病院にも掲示してやりました。
ちょす